報酬設計やかかる時間なども含めた戦略要素を無視して、戦術だけ面白かった面白くなかったと語っても意味はないし、説得力も出てこないんですよ。

たとえば、FF11であれば超レアアイテムであれば何年も羨まれるレベルで貴重であり、一度入手できたときのカタルシスは凄まじかっただけに、時間や面倒さなど相応の苦労を強いられる価値が報酬そのものにあったんです。
挑戦権を絞り、ジョブ編成や装備なども含めて、明確な勝ち方を想定(もしくは想定無し)し、その分、敵の行動を緩くして、勝ちやすくしたり、そもそもAVのように勝てなくても構わない、というスタンスで実装したり、ヒエラルキー、戦略面の要素があってこそ、提供レベルが緩く済んでいたんです。

それを一切無視して、FF14に戦術面だけ実装したところで、「ジョブバランスが悪く苦情が相次ぐ」「面倒な思いをさせられるだけの価値が報酬にない」「好きな行動で敵に勝てるけど単純に簡単なだけ」「どれだけ苦労してもDPSチェックで特定の装備がないと勝てない」などなど、ユーザーにとってプレイする価値の乏しいバランスの悪いコンテンツが生み出されるだけです。

あと戦術面にしても毎回、勝ち方を独自で考えなきゃいけないFF14のコンテンツ型レイドのほうが、基本的な戦い方が同じで通じるFF11より、バリエーションが乏しいとはとても思えないです。

同じレベルの装備、ジョブもある程度、自由度があり、挑戦権も無制限で、そんな状況ですら、戦術レベルでクリア実績に優劣がつく、FF14のバランスって相当高いレベルですよ。
FF11は、それこそHNMだろうがデュナミスだろうが、必要な準備と人員をそろえ、攻略法(そんなにバリエーションはない)を知ってさえ居れば、そこに優劣なんてほぼ無いです。
だから、HNMLSの実力とは、この必要な準備と人員を如何に円滑に早く揃えることが出来るか、そしてその組織をどう維持するか、に集約されていました。

ヒエラルキー設計、報酬設計、戦略設計あってこそ面白かったFF11のバトル要素をそれだけ抜き出して面白いと言われても理解できないです。
その単体だけ抜き取って面白いと感じる人が多いのであれば、そもそもFF11的なMMOが衰退し、WoW系のMMOが流行ってないです。