「装着失敗すると装備ロスト」と「愛着度」はシステムの癌だと思っている派なので、
自分でも「粘着してるなー」と思ってはいますが、もう少し拘らせてくださいw
前のコメントで、「失敗するとマテリア全ロスト」と「失敗すると装備もロスト」には
一見似てるように見えて、大きな溝があるというところについてもう少し言及します。
◆ ◆ ◆
「失敗するとマテリア全ロスト(しかし装備のロストは無い)」ならば、
装着時の成功確率をあまりに極端なものにしない限り、大勢のプレイヤーが5個装着に挑むと思います。
その5つのスロットに、どんなマテリアをはめるか、
そこに多様なプレイスタイルとカスタマイズ性が生じてきます。
スロットの数は、カスタマイズの幅とイコールです。DEXやSTRなどに特化した武器を作るプレイヤー。
蛮神シヴァ戦(仮)に備えるために、装火のマテリア5つ刺しの武器を作ろうと考えるプレイヤー。
とことん究極を求めようと、最終装備に夢のマテリガ5つ刺しを目指すコアプレイヤーw
やっぱ私は庶民で良いや…と、比較的安価に手に入るマテリアで
5スロを取り合えず刺しておこうと考えるプレイヤー。
マテリアにはそれほど興味はないので、
マーケットで入手した適当なマテリアを取り合えず1~2個刺して済ますプレイヤー。
低レベルの駆け抜け用の装備として、
初期装備に比較的良質なマテリアを刺しておいて、倉庫に眠らせて置くプレイヤー。
…etc
1つの装備につき5スロットのカスタマイズの幅があるというのは、
ゲームの楽しさにつながる幅広いプレイスタイルを許容するということなんだと思います。
(そもそも、FF7のマテリアシステムの醍醐味は、カスタマイズ性にあったと思うんですよね。)
しかも、「マテリア全ロスト」というルールが、マテリアの爆発的な消費を後押しします。
(5つのスロット全てにマテリアを刺すためには、いったいどの程度の数が必要か…期待値は計算できそうですよね)
マテリアクラフトを導入する狙いの一つ。クラフターの作る装備にマテリア需要を持たせることと、
装備そのもの、もしくはその装備を作る素材の需要を高めることで、経済を活性化させること。
この狙いに、マテリアの爆発的な消費はおおきく合致します。まさに「狙い通り!」な状況になると思います。
◆ ◆ ◆
一方、「マテリア全ロスト」に「装備ロストのリスク」が加わってくると、マテリアを巡る様相は一変します。
装着成功率をどう調整したとしても、
「装備ロストのリスクがあるなら1個で留めておく派」はかなりの割合でいると思います。
そうしたプレイヤーにとっては、たとえ、5つのスロットが用意されていたとしても、
結局は1つしかスロットが無いのと変わないことになります。
単純に考えてみて、5つのスロットから生まれるカスタマイズ性と、1つのスロットから生まれるそれと、
どちらがゲームとして面白くなるでしょうか。私は5つの方がずっと面白いと思います。
もう一つ、私は懸念してはいませんが、
大多数の「1つで留めておく派」とごく一部の「5つ刺し派」の間に生まれる
プレイヤー間格差の問題があります。
両者の間の能力差は5つ×装備部位数と、1つ×装備部位数の差ですから、相当な開きが出てきます。
FF11でいう初期デュナミスの様なエンドコンテンツは
きっと後者の「5つ刺し派」が幅を利かせるようになるかもしれませんし、
「自分も苦労をしたんだから」と他のプレイヤーにもそれを強要する空気が生まれてきます。
(エンドコンテンツ内の状況に限っては)
「エンドコンテンツに参加したかったら、装備ロストのリスクを乗り越えて、こっちにこい!」
っていうのは、一般プレイヤーからしたら結構きつい壁なのかなと思いますw
どうしても「装備ロスト」を仕様に残しておきたい、と開発者の側がお考えならば、
マテリア装着に失敗しても、装備ロストを防ぐ触媒を、
課金もしくはゲーム内通貨で購入できる様にしておいて欲しいと思います。
◆ ◆ ◆
いずれにしても、
「マテリア全ロスト」のルールによって爆発的に増えるマテリア需要の妨げになるのが「愛着度」です。
どんなに言葉を着飾ったとしても、
「愛着度」の本質は、「マテリア生産量を抑制する仕組み」でしかありません。
マテリアの生産と需要の関係がちぐはぐ…というか、爆発的なマテリア需要に、生産が追いつくのか…。
「愛着度」の存在が、マテリアシステムそのものの普及の妨げになるのではないか、ただただ心配です。