FFXIは、国産MMORPGとしては屈指の成功例となるため、一度でもプレイしたことのあるユーザが現状に不満があるとき、
縋り付きたくなる魅力(魔力)があります。
しかし、私はFFXI成功のファクターがシステム以外にあると考えているため、模倣したりFFXIV以上のグラフィックでリメイクしても、
同じ結果にならないと思っています。

私が考えるFFXI成功の要因は、プレイヤーです。

FFXIがサービスを開始した当初、MMORPGは日本人にとって馴染みのない新しいゲームでした。
存在自体がマイナーだったこともありますが、プレイ環境を整えるハードルが今よりも高かったのです。
FFXIは、そんな時代に「ファイナルファンタジー」というネームバリューとPS2という手軽なプレイ環境を引っさげて登場したわけです。
当然、プレイヤーにはMMORPG初心者が多く、みんな手探りでプレイしていました。
そこには効率という言葉はなく、(自分も同じ失敗を経験しているため)他人の失敗に寛容でした。
一部、EQなどMMORPG経験者(少数派)も、共に冒険する仲間を増やすため、率先的にサポートしていました。
この居心地のよい世界こそが、FFXIが成功した理由だと私は考えています。
やがて、サービス年数の経過と共にプレイヤーがMMORPGに慣れ、プレイスタイルが効率化に転じた頃から人口の減少が始まったように思います。

FFXIVは、最近のMMORPGでは初心者の多いタイトルだと感じますが、MMORPG経験者が多数、参加しています。
経験者は、システムが違っても何が効率的か直感的に判断できるので、はじめから効率重視のプレイスタイルになる傾向があります。
そして十分に仲間がいるため、率先的に初心者をサポートする必要がありません。
これが、プレイヤー同士の摩擦の原因ではないかと私は考えています(このプレイスタイルを非難するつもりはありません)。

FFXIのシステムに相乗効果があったことは否定しませんが、ただ写すだけでは不便なゲームになるだけのような気がします。