・100%の安全性を保障できるセキュリティ技術は存在しません。
(そのため、「どこまで実現するかを定めること」がセキュリティ構築の設計要素の1つです)
・たとえば99%の安全性を求めるなら、単一の要素でやるよりも90%の要素2つでもって実現した方がコストが低いです。
(数値はパスワード・トークンに則したものではありません、計算し易い例なだけです)
・堅牢性と利便性は基本トレードオフです。
(要素が増える=手間が増える で利便性は損なわれますが、クラックする側としてはクリアすべき障害も増えます)
・他細かい事ははしょりますが、以上より「許容できるコスト(手間・費用、その他色々複合的なものです)内において複数の要素を組み合わせる」のが、最適解とされています。「ID+PASS+トークン」、この程度の要素の組み合わせが多くのケースにおいて最適解になります。
(「色々複合的なもの」を算出できるのはその為のデータを持つ人、つまりスクエニ社員だけです)
説明に不足があるのは承知していますが、しっかり説明するとなると普通に千文字単位になるので、これ以上詳しく知りたいならセキュリティ系の講座受けるとか本買ってくるとかしてください。
ちなみに「ID+トークン」はトークンが数字のみの6文字の文字列なので、クラッキング側にIDがバレている状況では「ID+PASS」よりもセキュリティ的には遥かに脆弱です。IDは表示されるがPASSは伏せ文字となる入力画面は多くの方が見たことがあるかと思いますし、PASSのリセットの為などでIDが個人特定の為に利用されるなど、IDはPASSと比べて利便性確保の為に防備が甘い情報です。そのためPASSは盗まれないがIDは盗まれるというケースは発生します。
総当りを検知したら当該IDのアクセスを不可にすれば被害は食い止められますが、それはつまりクラック側によってIDを半永久的に利用不可にすることが出来るという事です。ID変えればその状態は当然解消しますが、同時にユーザ管理コストが跳ね上がります、そしてコストが跳ね上がるってことは「ID+トークン」が最適解ではなくなるということです。