続き↓
遠い昔は確かに古代人にとって輝かしい時代があり、今存在する世界の源流はそこなのでしょう。しかしプレイヤーが今まで冒険してきたの世界は、ヴェーネスが分かった後の14に分裂して新生し、全く別のものになった惑星ハイデリンです。古代はその名の通り古代、遥かなる過去で、しかもこの物語の主人公はエメトセルクや他の古代人、ましてやアゼムなどではなく、光の戦士という現代に生まれた「分かたれた」世代のヒトです。もはや多くのことが変わってしまったのに今更出てこられ、神様気取りの目線から「実は全部私達のおかげです!」と言われたところで反感しか浮かんできません。もはやとうに彼らの時代ではないのですから。
どういう意図でカイロスを物語の主要ギミックに持ってきたのか、私には心底理解できませんし、とても正常な判断能力があっての行動とは思えません。
ファンタジーの世界観だからといって何をしても良い訳ではないのはプロじゃなくても誰だって知っています。
発想そのものがあまりにも幼稚、かつ用法も杜撰にすぎて、本気で吉田さんが完成の直前まで一切メインシナリオを監修しておらず直す時間もなかった故にこの状態で世に出たのではないかと疑ってしまった事もあった程です。
改めて結論を言いますと、私は今後FF14のメインストーリーを追いかけたいと言う欲求を失いかけています。
たしかに旧FF14からの設定などを取り入れつつ物語を進めていくのは非常に困難であるのは間違いないでしょう。
だからって、主役を挿げ替え、何でも無かった事に出来てしまう便利な装置を出して、世界観を広げるどころか一箇所に集約してこれで無理矢理まとめてしまおう!というこの展開はあまりに酷すぎます。
さながら、シリーズものの推理小説を読んでいたら、最終巻で特に前フリもなく突然に密室殺人のトリックに壁抜けの超能力を使われ、事件の解決もそれまでの探偵ではなくさっき出てきたばかりの超能力者がしてしまった……さらにはそれまでの事件も実は超能力のせいだった!という展開くらいお粗末極まる腹立たしいものです。
暁月のストーリーでは、ただ描きたいと思ったシーンを前後も考えずに乱雑に並べたかのように、複数の雑に圧縮されたストーリーラインが乱立し、おまけに一応のけじめすらなくぬるっと終わってぬるっと続くので、感情のやり場や納めどころがなく物語を追うのが非常にストレスでした。スッキリ出来た数少ない点はハイデリンの顛末とゼノスとの決着くらいです。(それでもゼノスは一度キレイに終わったはずのところを蘇って来た実績があるので、「また破壊装置が必要になったらご都合主義的にポンと起こされて余計な事をするんじゃないか」という疑心暗鬼がいつまで経っても拭えません。)
もうこの古代以降のシナリオを考えた人のストーリーは今後一切読みたいと思えません。
それまでのストーリーは物語が連綿と繋がって続き、後から作られた設定もきれいに繕われ、色とりどりの一枚のパッチワークとなって続いていたのに、洗濯をしたことのない人が思いつきで漂白剤の原液をかけるように、突然全部古代に帰結させて真っ白にして、それまで存在した価値あるもの全てを破壊してしまったのだから当然です。
新生から蒼天、紅蓮と見ていくと漆黒以降はストーリーのテイストも大きく変わってしまっていますが、暁月の物語の展開はストーリーの味付けが好みである・ない以前に、それまで存在して来た世界やキャラクターの生に対する愛が全く感じられませんし、マスターキーを取り出して世界について考えることを辞め、さらには場面をつなげることすら放棄した事によって「物語の作者として敗北してしまっている」のです。
しかも、それをファイナルファンタジーという日本ゲーム産業を代表するうち一つのシリーズの、ゲームそのものとしては成功した、非常に良くできた大きなタイトルでやってしまったのです。
暁月のフィナーレはもう世に出ていってしまっていますから、差し戻してストーリーを書き直せ、なんて言うのは不可能であるのは重々承知しています。ですので、新しく物語が始まるこのタイミングで、心からお願い申し上げます。
私は新生からの物語を追って世界とキャラクター達に愛着を持ち、主人公や他のキャラクターがこの世界で生きている、という風に考えてこれまでFF14をプレイしてきました。
自分の操作キャラクターや、長く過ごして愛着を持った世界の歴史がその実全くの茶番劇で価値の無いもの、世界の環境もかつて創造主気取りの古代人達が作ったおかげで存在するに過ぎなく、1万2千年分の進化も変化も人間以外はなにもないのだ、だなんてシナリオの端々から言われ続ける絶望と腹立たしさはもう二度と経験したくありません。
絶望を与える箇所が違うと思います。
どうかもうこの様な事がもう二度とないようにしてください。この世界にはこの世界に生きるヒトが築いてきた、それ自体の価値があると私達プレイヤーに信じさせてください。台無しのままにしないでください。
古代の栄光に固執し続けるしかできない存在はアシエン達であって今の世界ではないはずです。
気が遠くなる数のフレーバーテキストをすべて拾い上げろなんて無理難題を言いたい訳ではありません。作って仄めかしたは良いものの、発展させることが難しかった設定もあるかも知れません。この文面のような(あるいはもっと感情的な)批判が来た事もあったかもしれません。改修されたり物語が短縮される箇所もあります。
しかし、最善はしばしば善の敵である、とも言います。FF14をより良くしたい、楽しんでほしいというお考えは察して余りありますが、新しいものが必要だからと言って、新生から築き上げてきたエオルゼア、ひいてはハイデリン全体の世界観やストーリーを、下らない、取るに足らないもののように扱わないでください。
それでは本末転倒です。
タイトルにとって素晴らしい事に、ここ数年で新しく増えたプレイヤーの方が今やプレイヤー層の大半です。新規の意見や新要素を取り入れるのはゲームとして当然大事なことですが、私のようにそれまでの物語でこのゲームが好きになって、ずっとプレイを続けてきたプレイヤーも沢山いるのです。
どうかそれを忘れないでください。
自らが作った世界と丁寧に向き合って下さい。
自由に冒険に出て、見知らぬ土地を探検する高揚感を思い出す機会をください。
過去ではなく、未来に目を向けさせてください。
私は、新生も、蒼天も、紅蓮も漆黒も、暁月だって、この世界が丸ごと大好きです。
以上です。
乱文、長文でのお目汚しのほど大変失礼いたしました。最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。


Reply With Quote


