4.主な事例
(1)利用規約に違反する利用者を運営業者が取り締まらない
【事例1】
利用規約で禁止されているにもかかわらずBOT行為を行う利用者が多い。ゲーム内でBOT行為を発見し、業者に報告するが、全く対応した様子がない。BOT行為は、インターネットに接続している限り、通常のプレイヤーの何十倍もの速さで敵を倒し、アイテムやゲーム内通貨を得ることができる。BOT行為をする利用者が多額のゲーム内通貨を得るため、ゲーム内の世界に流通する通貨の量が増え、インフレを引き起こす。しかし、物価が高騰しても通常のプレイヤーが得ることのできる通貨はインフレ前と変わらないため、アイテムを買うのに大変苦労する。ゲームのバランスが崩されている。
(20歳代 男性 学生・生徒)
【事例2】
利用規約で禁止されているRMTを行っている利用者が存在し、インターネットのRMT専用のサイト等で取引をしている。以前は、禁止行為をしている疑いのある利用者を業者が強制的に利用停止にしたこともあったが、対策が不十分で、今では業者は黙認している状態で取り締まりを行わない。現在でもRMT専用のサイトが存在し、RMTが行われている。サービスの対価を支払って利用しているのに、業者が管理・運営をしていないのは問題である。 (30歳代 男性 給与生活者)
【事例3】
オンラインゲーム利用時、利用規約に違反する利用者を発見したときや他の利用者から嫌がらせを受けたとき、業者に連絡し、GM(*6)をその現場へすぐに呼び出すことができる機能がないため、対応が遅い。ゲームの公式ホームページ上のフォームから業者に報告することができるが使いづらい上に、GMの数が利用者の数に対して少ないため、機能していない。 (10歳代 男性 学生・生徒)
(4)運営業者の消費者対応が悪い
【事例6】
利用規約には「禁止行為をする利用者は、アカウント停止処分にする」と定められているにもかかわらず、実際は業者による対応がされていない。業者に対応を求めるが「取り締まる人員が足りない」や「不正利用者の判断ができない」などを理由に取り締まりを行わない。ゲームの公式ホームページからフォームに従って業者に問い合わせるが、テンプレート(定型文書)の返事しかない。 (20歳代 男性 自営・自由業)
5.情報内容から見た問題点
(1)利用規約に違反している利用者に対する運営業者の管理が不十分
オンラインゲームの多くは、利用規約において、利用者がBOT行為等を行える「不正ツール」(*7)を使用すること、及びゲーム内の通貨、アイテムを現実通貨(円)で取引する「RMT」を行うこと等を禁止行為として定めている。また、利用者が禁止行為を行った場合、運営業者はその利用者の利用を停止するとも定めている。
しかし、寄せられた情報は、「実際には、運営業者は利用規約に定める禁止行為を行っている利用者の利用を停止していない」という内容の苦情が多い。当センターは苦情の多い運営業者数社に運営管理体制の強化を申し入れてきたが、依然として苦情は減少していない。その背景にある問題点として、①運営業者がBOT行為等を行う「不正ツール」の使用に対してシステム的な対策をしてもすぐに不正利用者に破られてしまい、抜本的な対策が取れていないこと、②不正利用者を監視する体制が十分でないこと、③「RMT」の取引は、法的に禁止されていない上、ゲーム外で行われることが多いため、運営業者の管理が行き届かないこと、④運営業者が利用規約に違反した不正利用者のアカウントを停止しても、再度、新たにアカウントを取得し、禁止行為を繰り返すことがあること等が挙げられる。
通報/相談窓口・紛争解決
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