「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」を楽しみにお待ち頂いている皆さん、こんにちは。
プロデューサー/ディレクターの吉田から、第39回プロデューサーレターをお届けします!

11月11日の第4回FFXIVプロデューサーレターライブでもご報告しましたが、
現行FFXIV全ワールドダウン当日の最終決戦に際しては、
ログイン障害等で本当にご迷惑をおかけしました。
誠に申し訳ございませんでした。
新生FFXIVでは、あのような状況が発生しないよう、しっかりとした負荷試験を行い、
品質の高いサービスを提供させて頂きます!

ついに終焉を迎えたひとつの時代。
メテオ計劃は実行され、ダラガブからは蛮神バハムートが出現し、
エオルゼアの大地をメガフレアの炎が包み込みました。
ルイゾワ老の言う希望、すなわちプレイヤーの皆さんがどうなったのか、
そして、新生エオルゼアの大地は、バハムートの行方は、ルイゾワ自身は……?
答えは「A Realm Reborn」の中に用意してありますので、リリースまで今しばらくお待ちください。
「FFらしさ」満載でお届けしたいと思います。

さて、非常にご質問やご要望の多い新生FFXIVαテストについてです。
以下、今後の新生FFXIVαテストの予定について、ご報告させて頂きます。
  • αテストの目的

    以前のプロデューサーレターでもご報告している通り、MMORPGのαテストとは、
    開発・運営チームだけではテストが不可能なサーバーの「負荷試験」が目的です。
    では、「負荷試験とはどのようなものなのか」を次項で簡単に説明します。

  • 新生FFXIVのサーバー構成概要と負荷試験

    新生FFXIVは1ワールド辺り、同時接続者数5,000人を上限として設計されています。
    同時接続者数ですので、当然そのワールドにはそれ以上のキャラクターを作成可能です。
    ピークタイムに同時にログインしている人数5,000人が、
    1ワールドに収容される最大人数、と覚えて頂ければよいかと思います。

    ただ、これは1ワールドあたりの「全体同時収容人数」です。
    新生FFXIVの1ワールドは約40ゾーンで構成されるので、
    各ゾーンにプレイヤーの皆さんが、分散してログインしていることが前提です。

    つまり約40のゾーンサーバーで5,000人を収容することになるので、
    1ゾーンあたりの収容人数は、5,000人を大きく下回ることになります。
    キャラクターレベルのバラつき、コンテンツへの分散、プレイスタイルの幅から、
    1ゾーンに全プレイヤーが終結することは、事実上あり得ないためです。

    新生FFXIVではそれでも1ゾーンに対して1,000人の収容が可能なように設計されており、
    簡単に言えば「1ゾーンに1,000人入っても大丈夫!」をテストするために、
    αテストを実施している、とも言いかえることができます。

    単にゾーンサーバーに人がたくさんいるという状況だけでは検証になりませんので、
    バトルが同時にいくつ行われているか、採集が同時にいくつ行われているか、
    クエストはいくつ動いているかなどもあわせて確認し負荷検証を行っています。

    当然それ以外にも……
    • ゾーン間移動が300人/400人で同時に行われても問題がないか
    • パッチサーバーへのアクセス集中時に問題は発生しないか
    • 特定のハードウェアでのクライアントクラッシュはないか
    • 高負荷発生時にモンスターのPOP/DEPOP制御は正常に動作するか
    など、テスターの皆さんにご協力頂いて大規模な検証を行っています。

  • なぜ沢山の人がαテストに参加できないのか?

    αテストはサーバー負荷試験が前提となるため、プレイヤーの皆さんから見た場合、
    製品版と比べてプレイ可能な範囲は極端に狭くなります。
    通常のαテストの場合、グラフィックスは荒く、UIも仮実装が多数存在し、
    クエストもシナリオも存在せず、バトルのみを同時に多人数で行うというケースが多いです。

    新生FFXIVのαテストも以下のようにプレイ範囲が制限されています。
    • 使用できる種族はヒューラン・ミッドランダー男とミコッテ・サンシーカー女のみ
    • 全員新規キャラクター作成にのみ対応(現行FFXIVのデータ引継ぎはなし)
    • 各クラスレベル上限は20まで
    • スタートできる都市はグリダニアのみ
    • バトルクラスは槍術士、弓術士、幻術士のみ
    • クラフター/ギャザラーは木工師、革細工師、園芸師のみ
    • オープニングはαテスト版専用の仮のもの
    • カットシーンは未実装(黒マスク表示されます)
    • インスタンスダンジョンは「地下霊殿タムタラの墓所」のみ(レベル15~20向け)
    • 導線となるサブクエストはレベル1~10まで(レベル10以降も存在しますが調整中のもの)
    • ギルドリーヴはレベル15まで(製作リーヴはレベル20まで)
    αテストの割には結構プレイ可能とは思いますが、主にプレイするゾーンは、
    4ゾーン程度に絞られます(公開範囲は8ゾーン)。

    新生FFXIVは初期導線をかなりこだわって作成したため、
    1都市スタートで数千人が同時ログインし、プレイを開始すると、
    レベルアップと共に、常にゾーンに高負荷がかかるようになっています。
    また、αテストでは他のエリアにコンテンツがないため、レベル20の上限に到達しても、
    どうしても初期ゾーンに溜まってしまう傾向があります。

    本来の目的はサーバー負荷試験ですので、負荷をかけて頂くために、
    ゾーンを絞っていることから、αテストとしてはこれで正しいことになります。

    ですが、先ほども述べた通り1ゾーン辺りの最大収容は1,000人で計算しているため、
    単純にプレイヤー数を増やしていくと、延々同じゾーンに留まるプレイヤーが増え、
    通常では起こり得ない負荷により、まともにプレイできなくなってしまいます。

    せっかくαテストに当選しても、これでは満足にプレイもできません。
    唯一の解決策はワールドを増やすしかありません。

    通常のαテストの場合、プレイ範囲が狭く、キャラクターデータもαテスト終了時にワイプ(消去)されるため、
    ログイン率が低下するのに伴って順次テスターを増員し検証を続行していきます。

    そのため、新生FFXIVαテストにおいても、ログイン率は20%程度になるだろうと予測していたのですが、
    現状でもまだログイン率は40%~50%弱で推移しているため、負荷を計算しつつ、
    当選者を少しずつ増加させている状況です。

  • αテストの進捗

    新生FFXIVのαテストは現在、全4フェーズのうちの3フェーズ目に入っています。

    フェーズ1では、1ワールド運用での基礎負荷試験。
    負荷試験はテスターの皆さんのおかげで非常に順調に進み、
    この時点で1ゾーンあたりの同時接続数850人、同時に行われるバトルが270程度で発生する
    クリティカルな負荷の不具合等を発見することができ、即時修正することができました。
    また、続いて行ったテストにより、高負荷を生みやすい処理をリストアップすることができ、
    細かく処理の高速化を図ってきました。

    フェーズ2では、2ワールド目をオープンしてテスターの方を増加、
    複数ワールド同時運用のテストを行いました。
    幸いにも目立ったトラブルはほとんどなく、この間に処理高速化の対応と、
    グローバルでのテストスタートに伴う最終チェックを並行しました。

    フェーズ3では、グローバル運用テスト+24時間の耐久試験が始まっています。
    またフェーズ3の開始にあわせて、全リージョンの方にαテスト当選メールの送信を行いました。

    そしてこの後予定されているフェーズ4では、ワールド統合試験などを行い
    12月中旬にαテストを終了する予定です。
    ただし、皆さんのご要望が多いようであれば、可能な限り年末近くまでは、
    解放しておくことも検討しています(もはやαテストとは呼べませんが……)。

  • αテスト当選人数と今後の当選予定

    現在のαテスターの正確な人数は公表できませんが、
    日本の場合、11月27日現在で応募総数の1/4に達しています。
    北米はまだ1回しか当選メールを送信していませんので応募総数の1/6、
    EU圏は応募総数が少ないため1/3の割合になっています。

    今後のテスターの増員予定としては、12月2日までフェーズ3の安定性テストを行い、
    12月3日よりさらにテスターの方を随時増員していきます。
    また、テスター増員の負荷に対応するため、当初計画にはありませんでしたが、
    12月3日からαテスト用に3ワールド目をオープンします。

    増員数は1週間単位で数千を予定していますが、実際にどこまで増員できるかは、
    負荷の状況を見ながらの判断となります。ご了承ください。

  • αテスター増員に伴う、すでにテスターの皆さんへお願い

    開発・運営チームとしても、皆さんのご要望が多く、かつ現行FFXIVの運営が終了したことから、
    ご応募頂いた一人でも多くの方を当選させたいと考えています。

    そこでαテストに当選した方にお願いです。
    できる限り、αテストに参加される際は、2ワールド目、3ワールド目でのプレイをお願いします。

    前述したようにαテストの公開範囲の都合上、特定ワールドにプレイヤーが集中すると、
    通常運営ではあり得ない負荷となってしまい、テスターの増加に、慎重にならざるを得なくなってしまいます。

    現在は「Chocobo」「Moogle」という二つのワールドで運営を行っていますが、
    可能な限りまずは「Moogle」の方でキャラクター作成/プレイして頂けると助かります。
    また12月3日以降にαテストへご参加いただく方は、追加された3ワールド目を
    選択していただけるようご協力をお願いします。
ではでは、次回プロデューサーレター、公式フォーラム、もしくはαテストの中で、
お会いしましょう! See You Soon!!