①違和感について
黄金郷を見たことのあるというエメトセルクは何故、レギュレーターの使用を妨害しなかったのでしょうか。
恐らく、魂の消費をすると星海には還らないと思われますが、古代人復活を目的としているエメトセルクの目的を妨げている存在ではないかと思います。
実は、エメトセルクが言っていた黄金郷は別の物を指しているとか、何かしらの理由によって止める必要が無かったとか今後出てくるのでしょうか。
暁月のフィナーレで話が一区切りついて、そこから繋げる為に黄金郷の話が出たものと思いますが、エメトセルクが存在を知っていて手を加えていないことに違和感と矛盾を感じます。
特になにもないまま7.3を終えてしまいましたが、光の戦士や暁のメンバーはあんなにも壮大な経験をして色々な真実を知ってきたのに何も疑問に思わずに黄金のレガシー終えちゃったのかな。
②7.3の終着点、各拡張のメインストーリーの没入感比較について
新生~暁月に関しては、物語が自分自身を大きく巻き込んでの展開が多く、自分のキャラクターが主人公感が強く、様々な盛り上がりがありました。
新生では冒険者として駆け出し暁とともにエオルゼアを救い、蒼天では仲間とバラバラになり追われた立場からスタートし壮大なスケールの壁に挑み、紅蓮は他タイトルと比べると他国のお手伝い感は濃かったですが登場キャラの設定やキャラクターの作り込みがされていたり過去の仲間が終結したり対帝国の物語となっており、漆黒暁月はこれらを締めくくるクリスタルや古代人の話をまとめる盛り上がり。
しかし、黄金については、他国の継承戦のお手伝いで主人公たちのストーリーにおける部外者感が強く、かといってトラル大陸で登場した主要人物の掘り下げが上手いことメインストーリーにまとまっておらず、正直没入感といったものがかなり薄く感じました。
ウクラマトとスフェーンを主人公としてフォーカスを充てる試みだったと思われますが、その割にはキャラクター背景や過去ストーリーは薄いです。
ストーリーの方向性を崩さないために、登場人物を動かしている感、セリフを言わせてる感。もっと生きている感じをした登場人物感が欲しい。声優の技量や映像技術、BGMで無理やり補完している感も強い。
プレイヤーがあくまで動かして没入しているのは光の戦士なので、他のキャラにフォーカスを充てるにはそれなりの背景や時間が必要になってきます。そう簡単に落とし込めるものではありません。
これが通常のRPGでもともとウクラマトやスフェーンが主人公で進めていく物語であれば、全然評価は違ってきたのかなとも思います。
しかし、このゲームは光の戦士視点であり、周りには変わらない暁のメンバーがいる環境で進行していくので、今までのストーリーを進めてきたユーザーからするとあまり自分達を大きく巻き込まない形のストーリーでは物足りなさは拭えないでしょう。
もっと光の戦士をはちゃめちゃに巻き込んだ展開で進んでもいいのになといった感想がありました。
黄金のレガシーの話のテーマ自体はよかったと思いますし、映像クオリティもかなり上がっていたのですが、構成なのか演出の見せ方なのか、FF14のメインストーリー感をあまり感じませんでした。
テーマは「魂、生と死」などを重く壮大な題材になっていますが、ストーリーの終着点となっている7.3のテーマに対する落としどころが無難すぎて不完全燃焼に感じます。
例えるなら、シナリオライターを無作為に10人用意したら9人が似た終着点のストーリーを提出する、そんなありふれた回答に感じました。
今まで壮大なスケールで冒険をしてきたFF14の「魂、生と死」に対するテーマの回答が7.3の内容というのは少し残念でなりません。
「無難に終わったけど、これで終わり?」感は強かったです。
どうしても今までの拡張と比べてしまうと、これ以上、タイトルの評価を落とさない様に守りに入って安牌とりにいったのかな。
せっかくの壮大なテーマだったので、継承戦・生と死について7.3までギュッとまとめようとせずに、もっと題材としているテーマを掘り下げてストーリーにボリュームを加えて広げてみてもよかったのかなと思います。