ちなみに、わたしの一番のスンっポイントは、やはり要職への要請です。
あれだけ冒険者を傍観者、同行者扱いして、「これって冒険者は要らないよね?」とプレイヤーに思い込ませる描写を時間をかけて丁寧に描いた上での要職要請という大どんでん返し、呆然としました。あれさえなければ、前半は「楽しい!」で終われたかもなのに。
明らかにこのエピソードで、わたしはウクラマトというキャラに対して「こいつは人としておかしい!ヤバい!」と感じました。だからこそサカトラルは「このヤバい感じから離れられる!冒険をリセットだ!」という開放感があり、楽しかったです。
でも、「さあ、向こうの世界に乗り込むぞ!」というタイミングでアリゼーがやってくれました。ウクラマトに「この人に、ぜんぶ背負わせないでよね(※)」という忠告。そこに至るまでに、「ウクラマトは失意から再び立ち上がり、連王として国や国民を背負う決意をした。いま彼女は全てを背負う覚悟でここにいる!」という成長の描写を丁寧に描いておきながら、まるで冒険者がこれまでぜんぶ背負っていて、ウクラマトはずーっとおんぶに抱っこだったかのような煽り発言。はじめてアリゼーに失望しました。
前後の繋がりや情報をいっさい無視して単体だけでそこのシーンを見たら、エモいはエモいんですけどね。でもそこに至るまで、こちらは通しでプレイしてますからね。軽微ではない不自然さがあると、どうしても引っかかってしまいます。
(※のセリフについて追記)
例えば民が海岸で息絶えているのを見て少しおかしくなっているウクラマト、
このシーンは「ウクラマトが自分一人で抱え込みやすく、ともすれば自滅するような性格だ」という描写にも見えました。
そして、それを見たアリゼーはウクラマトを励まし、奮起させています。
その後、ウクラマトはサカトラルでトラル大陸から集まった民とともに共同作業をし、
仲間に頼って路を進むことの大切さをあらためて実感したはずです。
そういったエピソードもあったうえでの扉の前のシーンですから、アリゼーのセリフは
「ラマチ、何でもかんでも自分一人で背負おうとしないでね。あなたには頼れる仲間がいるんだから」
そして、続けて冒険者に視線を向けて、「わたしたちの分の想いはあなたに託すわ。だから、どうか無事で。」
くらいが丁度良かったんじゃないかなー、なんて。