流れを読まず感想書いてみます。
個人的に、暁月で「ヒカセンの物語」がいったん終了した、という感覚が強かったので、「ご隠居ヒカセン~のんびり冒険物語~」くらいの気持ちで黄金をしました。それもあって、特に前半の「主人公ウクラマト+それについていくヒカセンと仲間たち」という構図は、むしろ好ましいというか、気楽に遊べて良かったです。後半、急激に不穏な空気になってしまってからは「ん?もう引退したんだけどなあ。しょうがないなあ」みたいな気持ちでウクラマトを支援してやるか!ってスタンスで進めていました。なので、ウクラマト一人ではどうにもできないこと、ウクラマトが助けてほしいと言ってきた時に動く、っていう流れは良かったです。黄金の主人公はヒカセンではなく、ウクラマトだと思いながら楽しみました。その感覚が、確かに「暁月までと違って入り込めないなぁ」という感想にも繋がるものの、このくらいのライトでゆるい話が今の自分には程よかったので、満足です。(だからこそ、正直後半の不穏な空気になってからはちょっと重かったかもしれません。あそこまで大きく物語が変わるなら、前半と後半でパッケージを分けても良かったと思います。エレンヴィルの故郷にもちゃんと行きたかったし…。コスト的な意味でカットされたのかもしれませんが、ちょっと残念でした)
最後、エレンヴィルとカフキワの話は、なんだか気持ちが入らなくて自分の中では上滑りしてしまいました。エレンヴィルが動揺してカフキワを避けるように行動するのはわかるんですが、カフキワはもうちょっとエレンヴィルをフォローしてやってもいいんじゃ…と思ったり。まぁ自由人っぽい話は出ていたので「そういう性格の人だから」と言われればそれまでなんですが、それならそれで、そういう描写がもうちょっとはっきりあると分かりやすかったなと思いました。しかし自由人なわりにトラル大陸から出たことがなかった、というのは不思議です。それに、エレンヴィルの今回の旅の目的でもあった「師匠に言われた目標を達成する」についてが、ほんのちょっと触れただけで終わってしまったのも残念でした。確かにそういう状況じゃなくなっている、というのはそうなんですが…黄金郷を見つけろと言ったカフキワの考え、実際に見つけたエレンヴィルへの言葉、黄金郷を見つけた先で、エレンヴィルにどうなってほしかったのか…みたいな…。母と子、師匠と弟子、という関係性が重要なはずの二人の関係であるはずなのに、その辺があまり掘り下げられることなく「久しぶりに帰郷して顔でも見せるか、と思ったら故郷が大変なことになった」「なんやかんやあって再会?したけど変な機械で話してる」「と思ったら実はすでに死んでた(死因不明)」という流れで、ただただ動揺して終わってしまった感が…。この辺の掘り下げがもっと欲しかったです。
黄金で一番好きだった話は、最終エリアのサブクエです。「別れた兄の希望」と「旅の始まりは眩くて」がすごく刺さりました。他のサブクエも全部出現タイミングで終わらせながら物語を進めたので、本編で深堀できないところも垣間見えて良かったです。コーナとラマチの子どもの頃の話もキュンとしたので、どうせならああいう感じで主要キャラの深堀・オマケ話をサブクエでもっと入れてほしいと思いました(知っていたらキャラの解像度があがる、程度の)。ゾラージャ、バクージャジャ、グルージャなど、もっとキャラの深堀ができていたらなぁと思う新キャラが多かったように思います。ウクラマトも、コーナも、スフェーンも…。
前述のとおり「ご隠居ヒカセンが暇つぶしでトライヨラに遊びにきたよ~」くらいのノリでやっていたので、深堀されていなくても「ふーん」と一歩引いて「手伝ってと言われたら手伝うよ!」という気持ちでいたので、そこまで気になりはしませんでしたが…この先の物語の展開で、このライトな関係がどうなるのかは興味があります。ライトなまま終わるのか、新生以降のように深い関係になっていくのか…。まぁ、ただ、自分(ヒカセン)の側がそういうライトな気持ちでいる一方で、ラマチの方がめちゃくちゃ深く恩義を感じているらしきことが感じられて、その辺のバランスが難しいなと思いました。一緒に旅をした、継承の儀を乗り越えた、といってもヒカセン(世界の英雄)からしたら大した内容ではなかったし、ウクラマトのサポート役だからスローペースだっただけで、一人でやるんだったら朝飯前みたいな旅路だったと思っています。実際、暁のメンバー含めて(コーナ陣営も)「見守り」な感じがありありと出てましたし。それでラマチたちが絆を感じて信頼を寄せてくれるのは十分分かるのですが、暁・ヒカセン側が同じような気持ちを抱くか、というと難しい気がしました。その割に、そんな風な発言が暁側に見られたので、そこはちょっと違和感というか、社交辞令感がありました。
という感じで、じっくり振り返るとアレコレ言いたくなるような部分が多かったストーリーでしたが、そんなに大きな不満もなかったですし、この先ものんびりゲームを続けていこうかなという気持ちで終わりました。正直、漆黒も暁月もクリア後の精神的ダメージが大きすぎてきつかったので(だからこそこのゲームにハマったので、悪いことではないんですが…)今回みたいなほのぼのまったりストーリーも有難いです。
そして、まだまだ黄金の中身を遊びつくせていないので、次の拡張が来るまでにちゃんと遊びつくせるように頑張ります!ていうか暁月までで追加されたコンテンツもまだ遊べていないので…相変わらずボリュームすごいなって思いました。
開発の皆さん、お体に気を付けて、これからも頑張ってください!