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    「第73回FFXIVプロデューサーレターLIVE」の動画とまとめを公開! (2022/10/31)

    先日放送された「第73回FFXIVプロデューサーレターLIVE」の模様を収録した動画が公開されています。
    生放送に間に合わなかった方も、もう一度見直してみたい方も、どうぞじっくりとご覧ください。


    ※YouTubeの画質設定で「1080p」を選択していただくと、フルHD画質で動画をご覧いただけます。

    あわせて「第73回プロデューサーレターLIVE」で発表された情報を、ダイジェスト形式でまとめてみました。
    すぐに時間が取れないという方は、まずダイジェストをご覧ください!

    パッチ6.2振り返りとパッチ6.25のおさらい
    放送の前半では、プレイヤーの皆さんからのフィードバックをもとに、パッチ6.2の実装項目をいくつかピックアップしてお話ししました。

    ◆バルバリシア討滅戦
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    (00:02:43)
    スカルミリョーネの登場は、パッチトレーラーを見たプレイヤーの皆さんも予想されていましたが、バルバリシアが登場したのは予想外という反響をたくさんいただきました。

    パッチリリース前に四天王のうち2人が一度に登場することがわかってしまうと、「一気に消化しすぎではないか」という声があがるかもしれないと思い、バルバリシアのことはリリースまで伏せていました。
    また、プレイヤーの方にはこの先の展開を予想しながら楽しんでもらいたいと考えているので「スカルミリョーネの次は6.3なのかな?」といった予測もできるよう、今回のようなトレーラーの構成になりました。

    プロデューサーとしては、PRでコンテンツを伏せるべきなのかいつも迷うところなのですが、プレイヤーの皆さんには「この先どうなるのだろう」という感覚とともにメインストーリ―を楽しんでもらいたい、驚いてもらいたい、という思いがあるので、たとえPR要素とはいえあらかじめすべてを見せてしまうことで、その感覚が薄れてしまうことはしたくないと思っています。

    今回、四天王のうち2人を登場させたので、さらにこの先のパッチは皆さんの予想を上回る内容にしていく必要があると考えています。
    その点は、初期プロットの段階から計算されているので、ぜひこの先の展開を楽しみにしていてください。
    今回はFFIVの要素がかなり強かったですが、あくまでもXIVの世界の中での話なので、今後の展開についてはXIVならではの内容を楽しんでもらえたらと思っています。


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    バルバリシア討滅戦について、次から次へと敵からの攻撃が繰り出されるハイテンポなバトルで、「楽しい」「飽きない」というお声を頂戴しました。

    バルバリシアに限った話ではないのですが、スタッフがバトルコンテンツを考えていくとき、過去のバトルコンテンツとの差別化や、各担当ならではのユニークさ、ゲームデザイナーとしての個性をいかに出せるかということを考えていきます。
    最近いわゆる脳トレと言われる系統の要素が含まれるコンテンツが多かったこともあり、今回はとにかく反射力を求められる内容で、プレイヤーの皆さんをわちゃわちゃさせたいという思いが企画の根底にあったようです。
    吉田が最初にコンテンツをチェックしたときから、ギミックが繰り出されるテンポの速さはすごく高評価だったので、そこをなくさないように調整を重ねたことで皆さんにも楽しんでいただけるものになったのではないかと思います。

    また、今回もはじめにハード(極)を作って、そこからギミックなどを抜いてノーマルにしているのですが、抜きづらいギミックが多く苦戦しました。
    そのため、普段よりノーマルが少し難しめに感じるかもと思っていました。

    あと今回とても苦労したエピソードとしては、バルバリシアの髪の毛に引っ張られてサークル内を移動するギミックがあったと思うのですが、ここの円範囲などの表現がなかなか決まらなくて大変でした。
    最初は円範囲に色がついていたのですが、初見の吉田がそれをみたときに、円から出てはいけないのにどうしても円から出たくなってしまって……。
    なので、そこをどのようにわかりやすくするか、直感的に動けるようにするかということをかなり話し合いました。


    ◆万魔殿パンデモニウム:煉獄編
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    (00:10:16)
    ラハブレアの再登場に関して、トレーラーやバトルで「喋った!」と驚くプレイヤーさんが多かったと思います。

    シナリオ的な側面としては、アシエンたちの物語は6.0まででかなり深掘りできていたと思うのですが、ラハブレアだけ物語の序盤で早々に退場してしまったこともあり、あまり焦点をあてられていませんでした。
    そのため、2021年のファンフェスティバルで発表したときからパンデモニウムにはラハブレアを絡めていく、ということが決まっていました。

    ボイスが付いていることについては、吉田も事前に聞かされていなくて、初期テストのときにはじめて「付けちゃいました」と言われました。
    ただ、予算はかなり厳しくチェックしているので、うまくやりくりしたのだと思います。

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    1層の捕食や、3層の床ごと破壊する叩きつけなど、ボスがフィールドを広く使ってくるギミックが特徴的で話題となりました。

    希望の園エデンの再生編1層で床が抜けるギミックがありましたが、その頃から新戦力のメンバーがどんどんレイドコンテンツを作れるレベルになってきました。
    あのようなギミックを実現するためには、マップを動的に変えられるようにするなど、プログラマーやデザイナーが技術を結集して頑張っているのですが、それが最近システム化できてきてやりやすくなってきたこともあり、開発内で少しトレンドになっているかもしれません。

    あとギミックに関しては、モンスターの形状などをある程度先に想定して考えていくので、カーバンクルって考えたときに、どうしても攻撃方法が噛みつくとかになってしまうんですよね。なので、壁などを織り交ぜて今回のようなギミックになっています。
    見た目のインパクトから噛みつきが話題になっていましたが、どちらかといえば反射する壁のほうがギミックとしては新しかったのではないでしょうか。
    3層の床が大きく変わるギミックについては、1層から4層までを通して見たときの絵替わりを意識して作られていると思います。

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    今回、初の試みとして零式の実装をノーマル公開の1週間後にずらしました。
    まずは皆さん、フィードバックへのご協力本当にありがとうございました。

    吉田もフォーラムやSNS、まとめサイト等を拝見していますが、全体的には1週間ずらしを続けてほしいという声が多いと感じています。
    ストーリーや他の新コンテンツをゆっくり楽しめて良かった、というフィードバックをよく見かけました。
    そのうえで、「ここはこうしてほしい」という要望が出てくるのかなと思っています。

    新式装備に関しては、値崩れするのではないかと事前に予測していた人たちもいましたが、それによって新式装備を自作しなかったプレイヤーも一定数いたのかなと思っています。
    そのため、新式装備がいつもより売れたというワールドと、やはり値崩れが早くてしんどかったというワールドがそれぞれ存在し、ばらつきがありました。
    なので、現在は全ワールドのデータをとって新式装備の売れ行きや価格をグラフ化し、今後どうしていくかを考えているところです。
    今後、本格的に零式の実装タイミングをずらすとしたら、どのようなことを行っていくかという計画はあらかじめ立てていたので、そのうちいくつを適用するかを検討中になります。

    開発内でも、零式の実装をずらすことによってHotFixのタイミングがとりづらいなどの事情があるので、このまま継続して1週間ずらしになるとはまだ言えませんが、いずれにしてもノーマルと同時ではないほうが良いというお声はたくさんいただいているので、これをベースに今後も調整していければと思っています。
    ただ、新しいアラガントームストーンの排出時期もずらすというのは現状考えていません。
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  2. #2
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    ◆ジョブ調整
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    (00:18:28)
    今回、初の試みとして、ジョブの調整意図を記載しました。
    納得いただけている方もいれば、もっと詳しく説明してほしい、というお声もありましたが、こちらは今後も当面は続けていこうと思っています。

    内容については、細かく書きすぎると一部だけを切り抜かれて誤解が広まってしまう恐れがあると考えています。
    また、本当はパーセンテージまでお伝えすることもできるのですが、プレイヤーの皆さんがみているパーセンテージと開発が認識しているパーセンテージとでは数字が異なる可能性もあります。
    ただ、今後も書き方や情報量はアップデートしていきますので、継続して見守っていただければ幸いです。

    なお、次のジョブ調整はパッチ6.28を予定しており、そこでは数字的なバランス調整が入ります。
    基本的にはロール内バランスをみたときに、足りてないジョブに対して、値を足していくような形になると思います。
    ちなみに、最近プレイヤーの皆さんからもフィードバックをいただいていて、開発内でも認識していることなのですが、パッチ5.x以降、近接ジョブの方のロスが減るようにターゲットサークルが大きくなってきていて、これにより今度は遠隔ジョブの優位性が薄れてきてしまっている状況です。
    そのため、パッチ6.28では近接ジョブに対する遠隔ジョブのバランスというところも調整しようと思っています。
    ただ、全ての遠隔ジョブに調整が入るとは限りません。
    パーティ支援効果が強いジョブもありますので、その点はご了承ください。

    また、プログラムの修正、アクションの内容の修正が必要なものに関しては、パッチ6.3で調整が行われる予定です。
    詳しくは、また今後の放送などでお知らせしたいと思います。


    ◆PvP
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    (00:22:52)
    PvPのシリーズ2が始まり、ライバルウィングズも再開しました。
    クリスタルコンフリクトはシーズン3が開催中です。

    クリスタルコンフリクトがパッチ6.1で実装されてからは、かつてないほどにPvP人口が多い状況になっています。
    その勢いを絶やさないよう、PvPに関してもパッチ6.28でジョブ調整をある程度行う予定です。
    ただ、フロントラインにおけるナイトの「ガーディアン」の効果がゲーム全体のバランスを崩しているという点に関しては、パッチ6.25でシステム的な調整を入れるので、そこで解消できればと思っています。

    また、クリスタルコンフリクトにおけるジョブの勝率バランスは、リリースしてから今が一番いい状態になっていて、同ジョブを除く対戦の中で勝率50%を切っているジョブはない状態です。
    ただ、皆さんが気づいていない隠れ強ジョブなどがあるので、そこを抑えつつ、不足しているところには上げるという調整を細かくしていきたいと思っています。


    ◆無人島開拓
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    (00:24:55)
    非常に多くの方にプレイしていただいて、一時はインスタンスが満員になることもありました。

    フィードバックもかなり多岐にわたっていますが、日本では特に「こんなのスローライフじゃない」というお声をいただきました。
    これはかなりリージョンによって差が出た部分で、海外の方は自分の好きなペースで遊ぶ傾向がとても強いのですが、日本の方は、タスクやスケジュール表を見るといかに効率的に進められるか、ということを考えてしまうんです。
    ただ、これは少し意図的にそのようにした部分もあります。
    今回、無人島開拓というコンテンツの第1段として皆さんに遊んでいただきましたが、今度の更新を見据えたときに「何をすればいいのかわからない」「やってもやらなくてもいいか」になってしまうと後が続かなくなってしまうので、ある程度の目標を提示したり、スケジュール管理ができるようにしたりということをしました。

    割合でいうと、ご自身のペースで何日かおきに行ってという遊び方をされている方のほうが多いのですが、やはり人によっては効率的にスケジュールを埋めなきゃ、と感じてしまう作りになっているので、この点は少し緩めてもいいかなとは考えています。
    ただ、人によって遊び方が違っていいコンテンツだとも思っているので、塩梅は見極めていきたいです。

    また、ユーザーインタフェースに対しても多数のフィードバックをいただきました。
    この点はしっかりUIチームが対応していくと思います。

    あと、これは事前にもフィードバックをいただくことは予想していたのですが、自分の島ならではの個性が出したいというお声もたくさんいただきました。
    無人島はどうしてもファイナルファンタジーXIVというゲームシステムの上で作っているので、あの広大な土地に対して、絵を破綻させずにどこにでも建物を置けます、というのは無理がありました。
    そのため、初期構想のときから建物を建てられる場所はおおよそ決まっていて、何を建てるかというところで差を出してもらおうという考えがありました。
    ただ、今後のアップデートでも建てられる建物の追加は予定していますので、そういったところで徐々に他のプレイヤーの島との違いが出せるようになるのではないかと思っています。
    さらに、初期構想のときから難しいとは思っていたのですが、なんとかハウジングの庭具を無人島内に配置できるようにできないか、というところを現在チャレンジしているところです。
    いつできるようになるかはまだ言えませんが、挑戦はしているので、そういったところで少しずつ差別化が楽しめるようにしていけたらとは思っています。
    無人島についてはまだまだコストをかけて発展させていきますので、引き続きフィードバックをいただけると大変ありがたいです。よろしくお願いします。


    ◆アイテム&グラフィック
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    (00:30:18)
    傘のダンスエモート追加は予想外だった、という反応をいただきました。

    ファッションアクセサリーを使っている間は、内部的にメモリを切り替えているので一部機能が制限されますが、それにより様々な動作が実現できています。
    今回の傘のダンスも、まさにそれによって実現できた新しい試みでした。

    メモリを切り替えずに、純粋にプレイヤーキャラクター1体あたりのメモリを追加してしまうと動かなくなるマシンなどが出てきてしまう恐れがあります。
    そのため、細かい工夫にはなるのですが、今後もプレイヤーの皆さんの生活を豊かにしていく中で何かとトレードオフするから実現できる、ということはこの先10年も増えていくと思っています。
    ただ、グラフィックスアップデートなども予定しているので、ゆくゆくは何かを犠牲にしなくても様々なことが実現できるようにしていきたいです。

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    煉獄編装備の派手なエフェクトもそうですが、フェアリーキング武器のエフェクトも話題になりました。


    新しいアイテムを実装するにあたり、キャラクターグラフィックスや武器も含めて、VFX班が自分たちでできるなりの新しいチャレンジをしようといって作られているのが、今回のような新しいエフェクト表現が使われた装備になります。
    元々、絶シリーズの武器を作っていたときに、とにかく見た目が目立つものにしよう、という話をしていく中でエフェクトの研究も進んできました。
    限られたメモリの範囲内でどうやってそれを実現するか、見た目の変化をどうつけるか、ということを研究していたのですが、今回のパッチでまた1段と技術が向上したのではないかと思います。
    ちなみに、エフェクトをオフにしたいといった要望をいただくこともありますが、実はオンとオフってかなり難しい処理で、エフェクトをオフにするためだけに新しい別のアイテムを作るくらいのコストがかかってしまいます。
    XIVチームは諦めないので、いずれ叶う可能性はありますが、とても難しいことではあるのでその点はご理解いただけるとありがたいです。

    今後のグラフィックスアップデートで、表現のチャレンジの幅も広がってくると思うので、皆さんからのフィードバックをもとに、今後も様々なチャレンジをしていきたいと思います。


    ◆パッチ6.25実装項目のおさらい
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    (00:37:25)
    パッチ6.25は10月18日(火)に公開となります。
    今回のアップデートはかなりボリュームが大きい内容になっています。
    また、スクリーンショットでオミクロン族の友好部族クエストで行くことになるマップと新たな装備をご紹介しました。


    ◆北米データセンター拡張
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    (00:40:09)
    北米データセンターに関して、パッチ6.28公開となる11月1日(火)に合わせて拡張を実施することになりました。
    また、データセンターとワールドの名前をご紹介しました。
    北米データセンター拡張の第1段となるので、今回は4ワールドですが、引き続きパッチ7.0に向けてさらに大きくしていこうと思っています。

    なお11月1日(火)のメンテナンスは24時間かかる可能性があります。
    きちんと事前にお知らせは出しますが、その点だけあらかじめご了承いただければ幸いです。
    ハウジングは11月5日(土)の抽選期間から販売開始予定となります。
    詳しくは今後のトピックスでご確認ください。

    さらに、全てのワールドにハウジングの土地を新たに追加するための作業が現在進行中です。
    具体的にどのパッチでとは言えない状態ですが、できるだけ早く土地追加を実施したいと思っています。
    ゲーム全体の規模をあげていくためのインフラへの投資は、この先4年分くらい会社からOKをもらっていますので、皆さんがより快適に遊べるよう引き続き尽力していきます。
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  3. #3
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    ◆シナリオ班のお仕事紹介
    00:44:40

    このコーナーでは、リードストーリーデザイナーの廣井大地とシニアストーリーデザイナーの石川夏子、織田万里を迎え、FFXIVのシナリオ班の業務とロールクエストのシナリオの作成について紹介をしました。

    シナリオ班の仕事内容は、テキストを書くだけでなく「どうプレイヤーさんに遊んでもらうか」という企画部分から考えています。
    「テキスト監修」「命名案件」「世界設定の立案」といった仕事は、シナリオ班の中でも「世界設定」担当の独自の仕事となります。

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    ◆ロールクエストができるまで
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    00:58:48
    今回は漆黒のヴィランズのロールクエストを例にとって、シナリオを作っていく流れを説明していきます。

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    シナリオの構成を5つの段階にわけて紹介をしました。

    ① 企画
    ② ネタ出し
    ③ 仕様作成
    ④ シナリオ執筆
    ⑤ 実装


    ①企画
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    00:59:34

    これまでのジョブクエストの方針を、改めて定義しました。

    5.0のジョブクエストをどうするか検討するにあたり、これまでのジョブクエストの方針を、改めて定義しました。

    過去のジョブクエストでは、ジョブが活躍するストーリー体験や、他のジョブのレベルを上げたくなる動機付けになるようクエストの検討を進めていました。
    しかし、4.0まででこういったジョブの物語はやり遂げているだろう、というのが当時のイベント班の意見であり、シナリオ合宿でも同様の意見が上がりました。

    そこで、「自分のジョブを活かしたクエスト」という動機付けの部分は変えずに、「ロールクエスト」という新しいストーリーを創りたいということを吉田P/Dにプレゼンしました。

    プレゼンでは、闇の戦士を主軸にするということを提案しました。
    メインストーリーでは語るスペースがなかったので、ロールクエストで語るということが補完としても非常によいアイデアとして、すぐに承認をいただき、次のネタ出しへ進むことができました。

    この際に吉田P/Dから、AFと呼ばれるジョブ専用装備をメインクエストのクリア前に渡したいというオーダーがありました。最終決戦に臨むときはFFのジョブらしい格好で集合して欲しいという希望でした。


    ②ネタ出し
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    メインクエストの制作にあたっては、今後の展開を決めるための合宿を行っています。

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    班内でネタの募集を行い、それを合宿の場で提出をしました。

    その中で織田さんの案に注目が集まりました。
    FFXIに登場する、プレイヤーに似た外見の敵「アークエンジェル」からイメージをもらい、闇の戦士たちが罪喰い化をして敵対しているという案です。

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    ボスモンスターをメインクエスト分作り上げるだけでもコストがかなりひっ迫している状況で、ロールクエストとはいえ、オリジナルのものを一からデザインするというのは不可能だと思った結果、この案が出てきました。

    プレイヤーにとって納得感があり、かつロールごとに変わった敵を見せるために、FFXIのアークエンジェルのような白い肌に黒い装備というイメージは、現実的なコストに見合うものでした。

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    企画の際に吉田P/Dからオーダーがあった、メインクエストのラストバトルでは光の戦士がAF装備を着て戦えるようにして欲しい、という部分に応えるため、ロールクエストの最終クエストをLv79で受注できるようにしました。
    また、メインクエスト側にも、チェックポイントとなるクエストを用意して、必ずAFを入手する流れを設計していきました。
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  4. #4
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    ③仕様作成
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    仕様作成の話の前に、イベント班の体制について説明を行いました。

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    イベント班は3班体制で運営しています。

    1. シナリオ班
    各クエストのシナリオ担当が所属しています。
    メインクエストの担当としては、現在は数名のシナリオプランナーが、過去にメインシナリオを担当していたメンバーの監修を受けつつ、頑張ってくれています。
    また、織田さんを始めとする世界設定担当も、このシナリオ班に含まれています。

    2. 実装班
    シナリオをゲームというかたちに落とし込んで、クエストとして設計や実装を行う班です。
    テキストを組み込むだけでなく、話しかけたNPCが行う動作や歩いていく方向の設定など、クエストとして違和感のないよう1つずつの動作を実装していくことも、実装班の大きな役割になっています。

    3. グローバル班
    こちらは実は最近になってイベント班に組み込まれたチームなのですが、皆さんにわかりやすくいうと、「ローカライズ」チームです。
    ローカライズだけでなく、カルチャライズもふくめて担当してもらっているため、グローバル班という名称になっています。

    ロールクエストでは、担当者を決める際に「シナリオ班」と「実装班」の両方から担当者を出して、二人三脚で仕様などを決めていくことになります。

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    最初の段階でクエストやカットシーンの個数、バトルの回数、受注レベルなど、デザイナーを含めた関係者で意見を出し合って決めていき仕様書を作成します。

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    こうした仕様のほかに、シナリオ班として、「闇の戦士たちの旅路をどう伝えるか」を一緒に考えていきました。

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    一つポイントとなるのが、普段はプレイヤー中心となって物語が進むので、100年前に活動していた闇の戦士たちの冒険を目の前で見て体験することができないという問題がありました。過去視などを使って一部分を見ることはできるのですが、クエストの中で彼らの旅路をすべて描くことができないところに対して、どうしていこうかなと考えていきました。

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    そして、既存の「なりきりバトル」を使い、過去視を導入にして、彼らの冒険というものを「体験」してもらおうと考えました。

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    さらに各ロールクエストで、過去視をした際の闇の戦士たちの装備を、旅路の進行度合いに応じて変えていきました。彼らの装備を見ることで冒険がどこまで進んでいるかわかるように「表現」しました。

    開発内部では、織田さんと開発担当で作成した年表が存在し、年表に従って装備の種類や仲間の数などが細かく決まっています。
    こちらについては、世界設定本第3弾に特別なページを設けて説明する予定です。

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    シナリオとしてもう一つのポイントの、他のロールクエストも遊んでみたいと思ってもらうために考えたことがあります。

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    各ロールクエストに「あれ?」と思わせるような謎をちりばめて、その謎が最後に明かされるといった〆のクエストを用意しました。


    ④シナリオ執筆
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    ゲームのシナリオは、コストや体験などの色々なものの企画と準備をしてから執筆を行います。

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    実際に執筆担当者を決める際には、クエストに対して担当したいものに挙手を行う制度で行っています。そして、その時の実力やタスク量をみて担当者が決まります。

    この際に、ヒーラーだけ余るということがありました。
    ドワーフがヘルメットを被っているが、ラミミが被っていないという設定をシナリオ班のメンバーが警戒し、誰も手を挙げなかったため織田さんが引き取るというエピソードがありました。
    ヘルメットを使ったバトルは、ネタが思いついた時点で中川さんにバトルが成立するか相談に行った上で書き始めたものでした。

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    どのようにシナリオを作っていくかは人それぞれなのですが、「プロット作成」「字コンテ作成」「クエスト本文作成」で確認のフェーズを設けています。

    プロット作成の段階では、最近になってプロット共有会というものを始めました。
    属人的にならず持続性のあるシナリオ班にしようということで、初稿のプロットをみんなで共有し、意見を出し合い、チームの経験値を上げるという目的で開催しています。

    受けた指摘を参考に詳細プロットを作成したら、今度はメールベースで、シナリオリード、世界設定班の確認へと進んでいき、合意が取れたら、字コンテ作成へと入っていきます。

    FF14ではカットシーンを先行して作業してもらうために、クエスト本文よりも先にカットシーンの字コンテを執筆します。

    クエスト本文の初稿が完成したら、吉田P/Dにも参加してもらっている「本文読み合わせ会」という会議が開かれ、シナリオリードや世界設定担当の確認を受けて作成していきます。

    ここまでで執筆としては終了となりますが、次の作業が始まります。


    ⑤実装
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    ここからシナリオだけでなく、色々な人の力を借りつつ進んでいくため、シナリオ班のお仕事としてはコンパクトにお伝えします。

    まず、実装班にバトルやカットシーン、テキストなどをつなぎ合わせてゲームに実装してもらいます。並行して、グローバル班にローカライズのお願いをし、社内の品質管理部に倫理的に問題がないか確認をしてもらっています。
    担当を含めた班内でのチェックをし、さらにクオリティアップするために調整を行います。
    そして、P/Dチェックを受けて調整を行い、バグの対応、最終確認を行い……


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    ようやくロールクエストが完成します。
    (2)

  5. #5
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    ◆万魔殿パンデモニウム
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    01:32:11
    最後に現在第2弾まで公開されている「万魔殿パンデモニウム」のシナリオについても説明しました。

    「ラハブレア」が何を考えて行動していたのかをほかのオリジナルアシエンと同様に掘り下げていきたいということを考えました。
    掘り下げていくために、「家族」というものキーワードにし、ラハブレアという人物を内側から知っている人物と、外側から知っている人物を用意してより語ろうと考えました。

    家族という話にまとめるところまでに非常に難航したシナリオでした。
    6.4以降でもこのテーマでラハブレアを掘り下げていく予定です。

    ◆ゲームコンテンツ班と「ボス」を決めていく
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    01:35:25

    シナリオ側から具体的なボスの設定などを伝えることもあれば、「こういう要素を満たしていれば大丈夫」という条件だけをお伝えしてアイデアを出してもらう場合もあります。
    2層と3層はバトルコンテンツ班からアイデアをいただいたボスになっています。
    3層ボスは、ラハブレアの設定を加味したアイデアをいただいたので、それをシナリオ側にも取り込んでいます。
    4層のボスについては、シナリオ班からは要素のみ伝えていましたが、バトルコンテンツ班からのアート発注の段階ですでに眼鏡と書いてありました。

    この後、吉田P/Dの確認を経て、ギミックのコンセプトやデザインなどを決めてアート発注へと進んでいきます。
    アートチームの何人かで何パターンも作成し、シナリオ班・バトルコンテンツ班・吉田P/Dで確認しアート担当者を決めて描いていきます。

    今後のパンデモニウムのストーリーでは、まだ深く描写していないキャラクターもラハブレアたちと絡んでいくことになります。キャラクターたちの感情描写を通して、皆さんの心に訴えかけるようなストーリーにしていきたいので、楽しみにお待ちください。

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