結論から言うと、タンクロールクエスト内にシナリオ上の不足はないとZigiは感じました。
グリダニアから始めていない、幻術士、弓術士、槍術士のクエストを進めていない、
木工師、革細工師に触れていない……、グリダニアにメイン以外の関わりを持たない。
そういった方々が挑んだとして、特別に理解が難しい内容ではないと思います。

Originally Posted by
Nerikiri
グリダニアの精霊信仰の悪いイメージ、かなり乱暴かつ口汚い表現を使ってしまうと
「わけわからんものが好き勝手にのさばってて、
そのわけわからんものの意志を解釈するやつは解釈がメチャクチャ恣意的で、
そんなのとそんなのを信奉してる無知蒙昧のくせに
気位だけは十人前な人々が生活してる中で生み出した差別と偏見と因習と迷信の煮こごり」
ぐらいの印象で思われているのではないでしょうか。
Q.精霊とは?
A.森の中に街を作って住みたいと思った人たちの対話に応え、
森に住むことを許した上で、盟約の証に「祝福」を贈った。
第七霊災の時、黒衣森全体に結界を張る力を貸してくれた。
(=被害はゼロではないが軽くなったと考えられる)
Q.盟約とは?
A.「ヒトは森の民として森を護り生きる」
なのに、森の長である長老の樹の枝を折るような不届き者を
連れてきた角都は盟約違反なので角を失っても仕方ない。
警備員が「来客です」と強盗を呼び込んだようなものです。
Q.恣意的とは?
A.分かりませんでした。恣意的そのものは、勝手気まま、
自分勝手、論理的な必然性がないといった意味ですが、
最終的に人々は角尊と精霊の必然性と論理を理解します。
つまり、角尊は恣意的ではなかったということです。
Q.精霊と角尊を信奉する無知蒙昧とは?
A.シナリオの要となっているのは、国と民の不一致。
精霊と角尊を信奉する人、しない人がいることです。
つまり、誰もが信奉者ではありません。成立しません。
これはZigiの解釈になりますが、
精霊や角尊への信仰がカヌ・エ同等に強い人ばかりならば、
死は免れなかったとしても、絶望する人は減ったでしょう。
死ぬとは、言い換えれば自然に還ることですから。
Q.気位だけは十人前な人々が生活してる中で生み出した差別と偏見と因習と迷信の煮こごりとは?
A.きちんとシナリオを読んだ上で本当にそう思ったのですか?とZigiは感じざるを得ません。
個人的に、差別や偏見に立ち向かう者は、自分が差別と偏見を行ってはならないと思います。
こういった表現が実際にあなたの周辺であったのだとしたら、とても驚くことです。
正直、Zigiでは全く思いつかず、目を通すだけでも痛ましい信じられない表現でした。
そうして目を背けていてはきちんと話せませんから、あえて引用しました。
Q.角を奪われた角尊の不幸は、角尊と関連性が薄いか?
A.いいえ。
師から「幼なじみと揃って幻術皇になる」よう願われ、
角を特別な贈り物と見なして人々の役に立とうとし、
角を奪われた後も森都を近くで見守り続けていた。
カヌ・エ曰く「彼はひと一倍の努力家で、将来必ず幻術皇となり、
森と民の将来を担うんだ、という責任感に溢れていました」とされる人物。
そんな人が、身近な、最も愛する人の役に立てなかった。
努力が無駄になる絶望。救おうとしても救えない絶望。
同じような想いを知らしめたかったのか、角を、未来を奪った精霊をはじめて恨んだのか、
それは分かりませんが、獣は長老の樹を狙った。
しかし、現幻術皇として森と民を守ろうとするカヌ・エの姿を見て、
一時は踏み止まり、撤退した。
彼は黒衣森(グリダニア)を代表する角尊であり、
角尊でなくなってからも黒衣森を捨てられなかった。
そのことは、事件と大変に関係が深いでしょう。
潔く森都を諦め、捨てて忘れていれば、少なくとも今回のようにはならなかった。
愛国心と信仰心ゆえに絶望したと言えるでしょう。
Q.すべてがグリダニアと黒衣森のせいか?
A.いいえ。
何事も、どんな時も、大体にして「何かだけが絶対に悪いのではない」
というお話が、暁月や漆黒、蒼天、FF14全体で行われていると思います。
かといって、常に中立であるのが正しい姿勢だとも言いません。
ただ、FF14のシナリオ傾向としては中立だと思う、と私見を述べます。
※「エ・スミは角尊へのアフターケアが足りないのではないか」という
想像はできると思いますが、確定ではありません。
Q.グリダニアは印象の悪い出来事が量的に多いか?
A.分かりません。少なくともZigiはそう思いません。
そもそも「悪い印象を永遠に強く覚えているかどうか」が、人によります。
現にZigiは「エオルゼアの悪い印象の話を思い出してくれ」と言われても殆ど無いです。
うんうん何度も考えてから「アラミゴの人は自己主張が強すぎたよね」と思うくらいです。
ですが、攻略中に「何だとこのやろう」「は?」「もういやです~いやで~す」
「責任が重たいッ!」などと呻いていた記憶はあるので、常に快く生きてはいません。
グリダニアの国風に、ひいてはエオルゼアでのいろいろなものに不満のある方々は、
それぞれにエオルゼアに直接関係のない痛みや苦しみを背負われていて、
手の届きやすいものにぶつけているのではと時折思います。
ゲームは人を救うことも多々ありますが、絶対に救ってくれるものでもない。
言い換えれば、
良いとか悪いとか思う時、その人の中に、人生に、心当たりがあると思います。
あまりにも特定のものに「悪い」という気持ちを強く持って苛烈になる方は、
八つ当たりをしたいだけではないでしょうか。残酷なようですが、そう思います。
Q.グリダニアは単に閉鎖的で偏屈、旧弊を排しない遅れた都市と人々か?
A.いいえ。
グリダニアはエオルゼア軍事同盟の設立を先導するなど、調和や協力の類に関して、
追従を許さない国家ですから、むしろ一番進んでいる国となっています。
この辺りは新生時代の演説をしっかり聞いて覚えていないと分からないことですが。
「古っぽい国だから古っぽく考えるはず」という偏見があるように思います。
カヌ・エ・センナ:グリダニアは、森の調和を重んじ、歴史上も、
侵略者に対して一歩も引かずに戦ってきました。
その伝統のとおり、双蛇党は帝国と相対したのです。
カヌ・エ・センナ:そして、グリダニアが重んじる調和と協調は、
エオルゼア都市軍事同盟の実効化を促し、
「エオルゼア同盟軍」の設立へと導いたのです。