一連の吉田Pへのインタビューで海外のModやAddonの文化に理解を示し「何が外部ツールか」という議論から「何がよくないことなのか」ということをゲームの提供側として伝えていきたいという意志を感じました。
自分はこの方針は良いと思っています。

ただ、外部ツールの定義で議論になるような状況の一番大きな原因はファイナルファンタジーXIV禁止事項「不正プログラムや外部ツールの使用は、ゲームバランスを崩壊させる行為として禁止しています。」と書かれているためです。

「何が外部ツールかじゃなくて、何がよくないことなのかで議論しよう」というのは規約を決めている側の吉田Pの立場だから言えること。規約に同意しているプレイヤーの立場からと言っても、それは違反の言い逃れや正当化と言われてしまい、吉田Pが言うような日本人のゲーム文化の成長を阻んでいる一番大きな要因だと考えています。

かつてゲームプレイ動画の配信は、著作権者からの削除要請が悪質な場合以外ほとんどない状況であっても第3者からの違反を強く指摘されるストレスと隣り合わせだったのを、FF14では権利処理を進めて規約として認めてくれたことで、今のハイエンドコンテンツ攻略をオーディエンスも含めて楽しめる文化に繋がりました。

日本人のゲーム文化は一朝一夕には変えられませんが、FF14の規約は吉田Pが変えようと思って社内調整を頑張れば変えられる範囲の問題です。まずそこから始めて変化を起こしていただきたいと強く願っています。


「何が外部ツールか」ではなく「何がいけないことなのか」というルールにする具体的な例としてFF14も目標とするWoWを運営するBlizzardのブリザード行動規範を挙げます。
「外部ツールを使うこと」がダメなのではなく「チート行為」「悪質行為」がダメなんだというルール。この土台があってこそ「何がチート行為か」「何が悪質行為か」という次のステップの議論に進めるのだと思います。