リソース管理が大きな要因(試合全体を通しての影響力、駆け引きの手札数)
として動いているのに、
プレイヤーに理解されにくい。
というのが、PvPバトルの問題として根深いと思います。
長めですが書きます。
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「1.4.XのPvPバトル設計」
2017/05/31掲載の4.0紅蓮発売前インタビュー
”駆け引きによる差”このあたりを突き詰めたバトルシステムに吉田氏:(中略)"ありとあらゆる手の中から最適解をチョイスして遊ぶ……という部分を減らし,駆け引きによる差が出るようにしていますので。"
仕上がっているか。というと、あやしいというか。不純物を大きく含むというか。
アクションの数は減りましたが、
それでも駆け引きの部分はおっしゃられたとおり、あるように思います。
それよりも問題は、
実は、「駆け引き」の裏に
大きく「リソース管理」(MP,TP,広義にいえばAR回数)
がつきまとっていること。
これが、PvPバトル設計の悪いところだと思います。
特にフィーストのずっと殴り続けるという状況は、
リソース管理という部分が顕著に現れやすいのでは。
「2.リソース管理による影響、腕前の露見」
MP、TP、(JOBゲージ)を消費するアクションを使用することで、
攻撃の火力を高めたり、回復量を多くしたり、敵の勢いを止めたりする。
リソースは適切に使用すれば形を変えて、押し切る手札や、守り切る手札。次に繋げる手札になる。
ターゲットのミスやスタン2秒で溶け切る瞬間バーストゲーム
という部分は大きいが、それでも
MP、TPのリソースを腐らせず、
適切に使えると試合全体を見れば強い部分はあり、
駆け引きの手札が豊富になる。
実力の差が生まれるポイントとなっている。
ゲームのアクセントなんだろうとは思います。
「3.リソースの供給元が複数ある」
ここが非常に不親切。複雑化している。
リソースの供給元がいくつかあるが、
(1.時間による回復 継続回復 選択PvP特性)
(2.アディショナルアクション リキャストタイムごと 魔気 奮起)
(3.JOB固有アクション)
複数あり、わかりにくい。
温存側へ回すリソース、吐き出しづづけないと腐るリソース、このあたりが混ざっているというか。
(ARキットまわりの仕様も魔改造されすぎて危うい)
「4.リソースが腐っていることが伝わっていない」
MP、TPが腐っていることが、上限値あたりで余っていることが、
自然には理解されないところ。
時間経過で湧き続けるリソース自体も、それを駆使することも、
システムがバトル内容として伝えている気配が薄い。
I.先に上げた複数のリソースの供給元の
どの部分で、リソースを腐らせているのか、まず理解されない
II.リソースをどの部分で消費すればよかったのか、理解されていない
ここが始めて触る人には理解されないし、
PvEのバトルの感覚だとなかなか気づかれない意識に思います。
(PvEならフェーズ移行の間とかで調整されてマイルドですが、
フィーストは殆ど無い。主体的にやらないといけない)
各種リソースが、上限値に達しているときに、
UIでいえば、なんら警告らしき表示もしない。
例えとして、4.0で追加されたジョブHUDは
リソースが上限にいったときに、警告らしく点滅などの表示をして、
プレイヤーを誘導しようとしている。
PvPバトルシステムのUI、仕組みは、なにもしないので、
I. II. で上げた部分が、特にリソースを腐らせている場合気づいてもらえない。
全体を通して駆け引きの手札を減らしてしまう。
(逆にリソースを枯渇させるパターンは、
ゲージが0になって取りたい行動ができないという直接の結果が見えるので、
解決法も見えやすく理解されやすい様に思う)
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まとめ
リソース管理が大きな要因として動いているのに、
(試合全体を通しての影響力、駆け引きの手札数)
プレイヤーに理解されにくい。ここで上達の足踏みしてしまう。
これは、
ゲームの構造(リソース上限近くで腐っていく)と
リソースの供給元が(1.時間経過)(2.アディショナル)(3.固有アクション)複数あり、わかりにくい。
UIと仕組みが良くない(リソースが腐ってることを伝えきれない)
からだと思います。
これは、ゲームを作る側がなんとかできた部分だと思います。
散々リソースうるさく書きましたが、
試合全体のリソース管理とは別の部分で強さを出せる。
瞬間的な判断と行動で強さをだす。
そういうプレイヤーもいる。というのも現状としてあるとは思います。
(上位同士ほどそういう方向に洗練されていくとは思います)
とはいえ結構な影響としてリソース管理もつきまとっているのでは。
そのくせ分かりにくいのでは。
というのが書いてきたことです。
リソース管理というゲームデザインは
プレイヤーの上達度を醸し出すために
現状機能していると思います。
ですが、現状の設計と影響の塩梅はうまくいっていない気がします。
”駆け引きによる差が出るようにしていますので。"
この駆け引きにたどり着くために、まずリソース管理にぶつかる感じがします。
すぐ死ぬゲーム性が加速した今のフィーストでは、なおさらというか。
また、攻撃する方も回復する方も、タイトというか、
倒し切るひとつの択と、守り切るひとつの択を
ぶつけ合っている状況になっている気がします。
これができてないというか。駆け引きの差っていうより、リソース合戦というか…(それも含めて駆け引きって言われたらそうですが)吉田氏:(中略)"ありとあらゆる手の中から最適解をチョイスして遊ぶ……という部分を減らし,駆け引きによる差が出るようにしていますので。"
5.0でMP、TPの統合。バトルシステムのメンテナンスという告知がありました。
なにかしらリソース周りの構造は良い形に仕上げてほしいなと思っています。