FF14以外で、私がやったことあるPvPって、旧世代MMORPGで良くある攻城戦みたいな感じのやつ。
こういうタイトルって、基本的には、フィールドでPKできることが前提のデサインになっていました。

で、フィールドPKを退けるためには、それなりに対人のノウハウを学んだり、人脈を作っていく必要があって、
そういうサバイバルの中でのスキルアップや、人間関係の中で、攻城戦という「祭り」に参加する
下地が積みあがっていきます。 これが、PvPへの導線のひとつになっています。

かたや、FF14ではそういう要素はゼロ。
確かに、旧世代型のPKのあるMMORPGって、日本ではもう受けなくなっていて、ローンチ直後はPK鯖も用意されているものの、
すぐに過疎って非PK鯖に統合されていくのが実態です。 FF14の取捨選択は、時代に合っているのだと思います。
だからこそ、PvPへの大きな導線を一つ捨てたのであれば、それを補う求心力を維持する仕掛けが必要です。

私が今回PvPを触って一番気になった点は、「ランク」や「PvPアクション」で、PvEとPvPを隔離するデザインです。
PvPへの導線が報酬以外に存在しないFF14だからこそ、PvEとPvPの間でのプレイヤーの流動性を確保するには、
PvEとPvPがそれなりにシームレスにデザインされるべきだと思います。

しかしながら、現在の仕様は、ジョブアクションの上に強力な「PvPアクション」をかぶせることで、
PvPにおけるジョブ性能を金太郎飴化するという手法を取っています。
おそらくは、戦場での同一ロール内の公平さを実現しやすいように、調整しやすい姿にしたのでしょう。
PvPにおいて公平さを維持することは重要なのだと思いますが、それを実現する手法が、
結果的にプレイヤーへの門戸を狭くするという、構造的な問題を引き起こしている。
特にカジュアルプレイヤーにおいては、「PvPアクション」が、PvEからの参入障壁になっていると思います。

PvPが面白いかどうか以前に、導線が無い上に、ゲームデザインがプレイヤーを拒んでいるのです。
この部分の折り合いをもっと上手くつけないと、FF14のPvPは一般化しないんじゃないかなと思いました。