◆閑話休題「3年B組ファウスト先生」
例えて言うならば、今の状況は、学校に突然能力別クラスの制度が導入され、
生徒の希望や生徒同士の人間関係とは関係のないところで、能力によるクラスの再編成が無理やり行われているといった状況だともいえるのではないかと思います。
私立アレキ零式学園…クラスの仲間同士、仲良くやっているところに、突然ファウスト先生がやってきて、
「おーいお前ら、これからお前らの能力別にクラス編成をすることになった。今からテストをするから、その成績によってクラスを振り分けるからなー」と言いはじめる。
いきなりの事に戸惑う高校1年生の生徒らに配られたテストの問題は、今授業で習っているすっと先の内容。
「まだ習ってもいないのに、こんなん解けるわけないじゃん」と不満たらたらでテストに向かう生徒たち。
もともと学力がある生徒、高い受講料を払って塾に通っている生徒らは、そのテストで好成績を上げて、進学クラスに編入され、より早いペースで授業を受けることになる。
そこそこの成績の生徒は、そこそこのクラスに。思うような成績を上げられなかった生徒は、下位のクラスに編入されることになりました。
人間関係や思惑とはまったく別のところで、クラスの再編が行われたものですから、生徒たちはどこかギクシャクしてしまいます。
昨日までは友達どうしだったのに、クラスが別になってしまうことで疎遠になってしまう生徒たち。
「朱に交われば赤くなる」とばかりに、下位クラスに編入された友達の縁を切る生徒。逆に下位クラスに編入されたことがきっかけでグループから外される生徒。
そうした生徒の様子に戸惑う家族は学校に猛烈に抗議をしますが、学校側は「我が校は進学校なのだから、能力別クラス編成は当たり前のことです」と返すばかり。
「進学校だから仕方ない」と学校側の言い分に納得する家族と、それに納得がいかない家族…。家族同士の間にも大きな溝ができてしまいました。
FF14というゲームは、よく言われていることですが、
「time to win(時間さえかければトップに立てる)」でも「pay to win(リアルマネーを掛ければトップに立てる)」ゲームでもなく、
いうなれば「power to win(実力があればトップに立てる)」のスタンス。能力主義の傾向が強いゲームですし(それは良し悪し両方の意味があります)、
「ギスギス」と揶揄されている言葉の中身には、能力主義偏重によることで生まれるニュアンスが多分に含まれています。
そうした状況の中、それでもゲームを楽しみたいプレイヤーはたくさんいると思います。
どうしたら、今の状況を少しでも緩和できるのでしょうか。その部分について、次の項では考察をしてみたいと思います。