ウェブサイト「Reddit」で16周年を記念して実施されたQ&Aの日本語版を公開しました。

北米を中心とした英語圏の冒険者の質問に、
松井プロデューサーと藤戸ディレクターが回答しています。

「Reddit」のスレッドは『こちら』。
※リンク先は英語です。

Q:開発チームは今後の「ファイナルファンタジーXI」に対しどんな計画を立てていますか?
また、その計画にはここ数年間で何か変更がありましたか?
A:今後予定している大きな項目としては、直近の7月のバージョンアップで「デュナミス~ダイバージェンス~」の拡張と、
そこで入手できるアイテムを使った合成装備品の追加があります。この装備品は新規のグラフィックで、性能面でもかなり優れたパフォーマンスを発揮します。
その先の展開では、レリック・ミシック・エンピリアンといった武器群の強化や「マスタートライアル」の追加などバトルに関連する要素、
さらには「アドゥリンの魔境」後日談クエストのようなサイドストーリーを追うシナリオの追加を計画中です。

これらの要素のほとんどは、コンパクトな開発体制にシフトした段階では予定されていなかったことで、
開発・運営チーム一同が「ヴァナ・ディールに変化をもたらしたい。冒険者の皆さんに新しい体験をしてもらいたい。」と考え、それが形になった結果です。
そういう意味では、「オーメン」や「デュナミス~ダイバージェンス~」のような新規バトルコンテンツの追加は大きな、そして嬉しい誤算でした。

コンパクトな開発体制にしたのは、「ファイナルファンタジーXI」を少しでも長く運営するためでしたが、
ヴァナ・ディールが変化に乏しいものとなってしまい、冒険者の皆さんのモチベーションを失わせてしまうという葛藤がありました。
ですが今となってはそれが杞憂で、前述のように各スタッフが意欲的に新しいことに挑戦し、それが実を結んでいます。
この成果を踏まえて、開発計画はこの2年間で“メンテナンスを主としたもの”から“新しい要素を提供するもの”に変わっています。

Q:来年のロードマップなどを提供していただけないでしょうか?
A:ここまで説明したように、開発状況に流動的な部分があります。
そのため、ロードマップという形を提示しても、年の後半には変わっている可能性も高く、
そうなってしまえばロードマップを公開すること自体がナンセンスとなってしまいます。
皆さんの希望を裏切ることのないよう、ロードマップは非公開とさせていただくことをご理解いただければと思います。

Q:ゲーム内でまだプレイヤーたちが発見したことのない隠しネタなどはありますか?
A:我々開発が「もう知っているだろう」と思っているものほど皆さんが知らなかったりするケースは山ほどあります。
なので、どこまで知られているのかがわからないので、あるかもしれないし、ないかもしれません。

Q:そのマップ上の音楽をじっくり聴くため、コンフィグでマウントおよび戦闘の音楽の消音機能を実装する予定はありますか?
A:マウント騎乗時およびバトル中のBGMを変えないでほしいという要望は時々いただきます。
この辺りは検討リストには載っていますが、実行されていない優先度の低い項目です。

Q:現在、新規プレイヤーが「ファイナルファンタジーXI」をインストールするときにかなりの手間がかかります。
今後、現代のPCに見合った簡単にインストールできるゲームクライアントに更新される予定はありますか?
A:この点については開発チームも非常に気にしていることの1つです。
現在具体的な予定をアナウンスできるような状況にないことだけは確かですが、改善できる部分はなるべく良くしていくつもりです。

Q:モグロッカーを使用可能にするために必要な「アトルガン青銅貨」を廃止する予定はありますか?
A:これはアトルガン皇国の許しを得る必要があります。現時点では聖皇さまの許諾は得られておりません。

Q:最近プレイヤーが減るのではなく増えてきています。
人気が上がってきているため、今後のパッチに大規模なコンテンツなどの実装を予定されていますか?
A:たくさんの冒険者で溢れるヴァナ・ディールにさらなる魅力を追加していくことについては、我々開発チームは努力を惜しみません。
実際冒険者の人口が上昇することに対して効果的なのであれば、現在の開発チームで作成可能な、かつ迅速にお届けできるものを準備するつもりです。

Q:「ファイナルファンタジーXIV」のアクティブアカウントを所持しているお客様に、「ファイナルファンタジーXI」を無料で提供する予定はありますか?
パッチ明けから少し時間が経つと、「ファイナルファンタジーXIV」のプレイヤーたちは次のパッチまでログインが薄くなるため、
このタイミングに「ファイナルファンタジーXI」をプレイしていただきたいですが、毎月2つのゲームに支払いをすることに戸惑っています。
アイデア的には、「ファイナルファンタジーXIV」のプレイヤーたちには「ファイナルファンタジーXI」のフル課金の場合よりは低い権限で、
1週間に何時間か無料アクセスを与えるようなものです。
A:こちらについてはビジネス的な思考も必要な話のため、現時点ではノーコメントとさせていただきます。

Q:「カーディアンのカード」はいったい何なのでしょう?
リリース当初からありますが、使い道は1つ、2つ以外見つかっていません。
開発チームは結構な時間をかけて特別なイラストや詳細を乗せたスペシャルドロップを作成していたと思うのですが、
特に意味のないコンテンツにかなりの時間を費やしているように思えます。何のためにドロップしているのでしょう?
プレイヤーの反応を見るため? 予定されていたコンテンツの残り? 秘密のコンテンツ?
A:「カーディアンのカード」は2002年のサービス開始当初から実装されているアイテムで、当初はこれを使って何か企画が起こせるように準備されていました。
しかし結果としてこれまで具体的な企画は立ち上がらず今に至ります。理由の1つにドロップ機会の問題があげられますが、それはまた別の話です。

Q:さまざまな緩和や向上により、グループコンテンツはソロや少人数で攻略しやすくなりました。
アドゥリンも数年経ったので、「メナスインスペクター」や「ベガリーインスペクター」の必要参加人数を緩和する予定はありますか?
こういったコンテンツに参加するプレイヤーはキャンペーン中でもあまりいないのですが、エンピリアン装束の強化やエルゴンウェポンの作成に必要です。
なので新規や復帰プレイヤーは各武器の強化や完成ができなくなっています。
A:必要参加人数を絞っているのは、「アンバスケード」の入り口で順番待ちを余儀なくされることでお分かりかと思いますが、
インスタンスエリアに多大な負荷がかかるのを避けるための措置です。
ですので、安易にインスタンスを生成しては入れるようにすることは、他のインスタンスエリアにも影響がでることに繋がります。
この点はもっと別な視点で変更するべきで、例えば、エンピリアン装束の強化フラグ(「ベガリーインスペクター」のクリアが必要)あたりは、
別ルートの準備などの方法でテコ入れするのが順当な手段と考えています。
このように、単純に中に入りづらいからそこを緩和するよりは、
従来の方式と並行して別の入手手段、解決手段も準備する、という方向で対応していくことが今後の方針として重要なポイントになります。

Q:2016年5月フォーラムの投稿、AMAで錬成への更新が確定されました。
いつ導入されるのか、何が予定されているのか話していただけないでしょうか?
A:基本的には錬成の核心である「数字合わせ」の部分をもう少し簡単に、
また、現状の“トラブル”はネガティブなものばかりですが、ポジティブな効果が発生するようにするつもりでいました。
ただその工数が全く取れておらず、優先度が低い状態を継続しています。

Q:最近のGPUドライバーはPlayOnlineを異常終了させてしまうケースが多いです。
ブラウザーのダウンロード、Windows Explorerのプレビュー、特定のアプリケーションの起動(特にAdobe CCの商品)などが「D3D」を発生させ、POLを終了させてしまいます。
フルスクリーンでAltTabを使用した時のような現象です。これを調整する予定はありますか?
A:フルスクリーンの挙動は仕様ですので、変更することはありません。
その問題を解消しようと導入された仕様が「仮想フルスクリーン」オプションです。

Q:「女神降臨の章」の効果が「ヘイスト」「スナップ」に適応されるのはいつでしょう?
何年か前に使用できるように変更すると聞いていましたが、未だに変更されていません。
A:現状の学者のジョブパフォーマンスを考えると、「ヘイスト」や「スナップ」が「女神降臨の章」の対象になる修正は、
パーティ編成においての学者の重要度を今以上にあげることになり、対応するべきとは考えていません。

Q:今後のモンクはどのようなものが予定されているのでしょうか?
A:コンパクトな開発体制になって少人数で多くの項目を分担していること、
レリック・ミシック・エンピリアンなどをはじめとする装備品の強化を控えていたこともあり、ジョブそのものに対する修正は必要最低限にとどまっていました。
装備の鍛えなおしに目途がついたこともあり、少しずつではありますが、モンクに限らずジョブに何らかの調整をしていく方針です。
また、その時はプレイヤーの皆様のご意見等を伺うかもしれませんので、ご協力お願いいたします。

Q:ユニティ装束はユニティリーダーフェイスの登場台詞を変更する以外の効果はあるのでしょうか?
A:ユニティリーダーのパラメータが少し強化されます。

Q:「デュナミス」は数年前、弱小化しているプレイヤーコミュニティーを活気づけようとリニューアルされたコンテンツでした。
おかげで1~2年を費やせないプレイヤーでもレリックウェポンを入手できるようになりました。
しかし、エンピリアンウェポンやミシックウェポンは未だに難しく、かなりやり込まないと入手できないと感じられます。
「アンバスケード」により少し緩和されていますが、まだ調整してほしいと思います。
「デュナミス」の様に「ヴォイドウォッチ」と「サルベージ」も調整する予定はありますか?
A:「デュナミス」についてはエリアの占有条件が著しく時代に合わないということがあり、現在の仕様に変更した経緯があります。
これはレリックウェポンを簡単に作らせるというよりは、「デュナミス」という場所にもっとたくさんの人がアクセスできるようにした結果の副産物でしかありません。
そのため、ミシックウェポンやエンピリアンウェポンの作成を簡単にする目的での調整は考えていません。
逆に、提起されている「ヴォイドウォッチ」と「サルベージ」をアイテムレベル向けのコンテンツとしてリニューアルしてほしい、
といった遊びの幅を広げること自体は十分検討の余地はあります。
※誤解しないでほしいのですが、我々は手早く何でも望むものが手に入る世界に変更していくことが良いとは全く考えていません。
レリック・ミシック・エンピリアン・イオニックといった特別な装備品は、それぞれが入手困難で手にすること自体が目標足りえるものです。


Q:「ファイナルファンタジーXI」は「World of Warcraft」以前の環境でリリースされました。
他の失敗した基本プレイ無料に変更したMMOに比べ、「ファイナルファンタジーXI」はどうして16年経ったの今も成功し続けているのだと思いますか?
A:間違いなくヴァナ・ディールの冒険者が存在するおかげです。
この時代になってSNSが発達し、ユーザーどうしの情報交換が容易になったために、
各々の冒険者が楽しさを同時に発信してくださった結果として、かつての冒険者も戻ってきているのではないでしょうか。

Q:拡張が初めてリリースされてころに比べてレベリングの難度は緩和されています。
それに加えストーリーミッションのレベル上限も解除されているので、ストーリーミッションのレベルを簡単に超えてしまい、容易くクリアできてしまいます。
任意にレベルシンクを行えるように調整するか、コンテンツのレベル上限を強制・解除できるシステムを追加してほしいと話しています(「ファイナルファンタジーXIV」の最小限アイテムレベル設定のようなもの)。
現在新しいプレイヤーを誘ってプレイするときには、ストーリーの戦闘を楽しめるようにレベルを上げすぎないようにしなければなりません。
A:「上位ミッションバトルフィールド」などが、その要望にお応えする役割を担っています。
ミッションバトルには、さまざまなレギュレーションがあって一律で修正することは困難です。
どうしてもレベル制限をしたいというミッションバトルがあるのであれば、個別に対応することはできなくはありませんが、
その分バージョンアップで追加できる項目は減ってしまいます。今はそうまでして対応する案件ではないと考えています。

Q:レリックウェポンのWSを使うのにレリックウェポンを装備する以外の方法が追加されないのはなぜでしょう?
A:ミシックWSやエンピリアンWSもそうですが、もともと予定にはなかったものです。
レリックWSに関しては、レリックウェポンそのものの存在意義を含むバランス上の問題が解決できないため、追加の予定はありません。