個人的には、「あるジョブを極める」というのは、他のジョブを極めるのを無視するくらい、特定ジョブにリソースを投入する状態を指すと思っているので、「ひとつのジョブを極めようと思ったら他のジョブを極められない」というのは、まぁそうなるのは当然だよねという感想です。
「極める」って、そういう重い言葉ではないかと。
FF11に限らず、多くのゲームにおいては「スペシャリストとして特化するか、飛び抜けないけど平均的な能力を発揮するオールラウンダーを目指すか」というトレードオフがあり、そのどちらを選んでもそれぞれに輝く場面があるように設計されているはずです。
「全ての役割において特化したスペシャリストになる」というのは、理論上では可能だけれど、現実としては不可能に近いレベルである、ということは、もはやゲームを越えた「うちゅうのほうそく」レベルの話かも知れません。
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個人的に問題を感じている、というか気になっているのは、
他のジョブがプレイ不可能になるレベルまで装備を集め着替えることを、「極める」ではなく「そのジョブが出せる」程度のレベルまで要求(当然視)してしまう傾向です。
あらゆる場面においてそれぞれ最高性能を発揮する特化装備を、全部持つことが本当に必要なのか。なくても案外何とかなるんじゃないのか。
「いや何とかならないんだよ!」というのであれば、「なくても何とかなるように難易度を調整する」方向を目指した方がいいんじゃないでしょうか。
(この「なくても何とかなる」というのは、「その装備がなくてもクリア可能である」という話で、「なくてもクリアがラクラク3分クッキング」という話ではありません)
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これは、「黒のデスや学者のギフト550や詩人のRMEフルコンプが要求される問題」とか、「行きすぎたジョブ縛り問題」とか、「CL125程度のそこそこコンテンツが足りないよ問題」とか、「アンバスで1章とてむずが難しすぎるよ問題」とか、「難易度と報酬のバランスが納得できない人問題」とかとかとか、ひじょーーーーーーーに複雑な、また人によって意見も違っていて慎重に扱わないと修羅場になる問題が絡みあっているところでもあります。
なので即時的解決は難しいと思いますが、しかしそこを無視して「単純に装備を高性能に統合していく」とやってしまうと……
結果的には「できるんだから、全員が全てのジョブ装備を究極レベルまで持っていないとダメ」状態に行き着いてしまうんじゃないかと。
短期的には優しい方策に見えるけれど、長期的には冥路の騎士並みの修羅の道になるんじゃないかなー……。