ちょっと間が空きましたが、先日の続き「回避する余地をどうするか」についての投稿です。
たぶん、また長くなりそうなので、「めんどくs」と思った方は、読み飛ばしてください。w
別のスレで、獣使いの調整として「マスターにリスクを負わせる」旨の開発コメントがありました。私も先日の投稿で「リスクがあってのリターン」ということを書きましたが、まさか私ごときの意見で開発が動くことはないでしょうから、リスクの形はともかく、たまたま同じベクトルの考えを持っていたということなのでしょう。
ただ、気になったのは「一部のアビリティで、射程を短くすることで(マスターが)前にでる必要性をだす」ということを、イコールで「リスク」と繋がるかのようなコメントだった部分です。「前線にでること=リスク」となるのは、敵の特殊技に巻き込まれることを前提にした考え方です。
元々、敵の特殊技は、前線に居たからといって「必ず巻き込まれる」というものではなかったと思います。が、最近の敵モンスターの挙動や特殊技は、前線に居るだけで「ほぼ確実に巻き込まれる」ような仕様のものが非常に増えました。というか、そういう技ばかりになったと言っていいくらいだと思います。これは、松井Pが以前に言っていた「空蝉の術はトラウマ」に代表される、空蝉をつぶす対策が影響しているのかもしれません。
確かに、空蝉の術は「最強の回避手段」だったと思います。しかし、裏を返せば、最強のはずの空蝉の術でも回避できない攻撃だと、他のどの手段でも回避はできないということです。要するに、空蝉つぶし対策は、戦闘における「回避する余地」をほぼゼロにしてしまったと言えるのではないでしょうか。
戦闘における戦術として、回避するという選択肢がなくなると、戦術の幅はそれだけ狭くなります。範囲外から遠隔・精霊で攻撃するか、ペットミサイルか、近接前衛で攻撃するとしても、赤線スタンですべて封じるか、食らうことを前提で、ナイト+前衛1くらいの、回復や治癒がきちんと回せるだけの少人数に絞るしかありません。そして、身内PTならまだしも、野良募集のPTであれば、それらの戦術の中でも、もっとも安定した編成だけが選ばれるようになるのは、自然の流れだと思います。
じゃあ、回避する余地って、どうやったら作れるのか?
基本的には、敵側の挙動や特殊技の仕様で工夫するしかないのだと思います。例えば、前方範囲技なら立ち位置の調整で回避できますし、視線判定なら後ろを向けばいいし、自身中心範囲でも近接攻撃が当たるギリギリくらいの狭い範囲なら、いわゆる「一撃避け」で対応することも可能でしょう。もちろん、空蝉の術で回避することが可能であれば、それも戦術として復活することになると思います。
ちなみに、空蝉の術は当然ですが、他に挙げた回避手段の例も、すべて直接的に操作しているPCキャラならではの戦術です。コマンドで間接操作しているペットでは、立ち位置を臨機応変に変えたり、特殊技に合わせて後ろを向くとか、そういうことはできません。こういう違いを、うまく利用して、コンテンツの敵に幅を持たせることができれば、「どんな敵でも獣さえ居ればオッケー」な現状を、少しは変えられるのではないでしょうか。
ペットがPCキャラとは比較にならない耐久力をもっているのも、元々回避手段を持たないことを前提の設計なのかもしれません。ただ、もしそうなのだとしたら、現在の回避する余地を奪われた近接前衛には、ペットと同レベルの耐久力を与えないといけないことになりますし、強さのインフレだけでバランスを取るのは無理があるんじゃないかと思います。それに、ジョブの特色というものも、なくなってしまいそうです。
今後のコンテンツの敵には、うまく「回避する余地」が組み込まれるといいなあ、と思いつつ、個人的にはやはり、ある程度の「空蝉の復権」これが必要なのではないかと感じているしだいです。