CLでもILでもいいんですが、そもそも、レベルキャップの開放と言うものは、そんなに急激に上げるものではないと言うことだと思います。過去を例に出すと、LV50のキャップからLV75までが開放されたときは、レベル5ずつ期間を置いて、15ヶ月の期間をかけて75までが開放されました。そしてLV75のキャップからLV99までが開放されたときは、同じようにレベル5ずつ期間を置いて、18ヶ月の期間をかけています。
今回のCL20(IL換算で119)の開放は、アドゥリン実装後わずか1ヶ月です。そして、装備品によるレベルの開放とはいえ、その影響はLV75から一気にLV99を開放したのに匹敵する程の変化をもたらしています。更に加えて、各装備品(および各装備を取得するコンテンツ)が限定されすぎてバリエーションが少ないことと、それらのコンテンツ群に設定されているCLの間隔が縦に離れすぎているため、いわゆる「もうダメぽ。ついていけないっす;;」というプレーヤーを多数発生させてしまいました。
大昔ですが、LV50キャップ時に、以下の公式コメントが出されています。
このコメントで重要なポイントは、「ゲームバランスとプレイヤーのレベル格差等を考慮しまして、このレベルキャップを引き上げる時期を検討しております。」の箇所だと思います。言い換えるなら、新旧コンテンツのバランスやジョブ格差、装備格差などを考慮した上で、レベルキャップ(つまりは上位CLとなるコンテンツや装備)の実装を行う時期を考えていくと言うことになるでしょう。From: ファイナルファンタジーXI
2002.06.25(火) 13:00
「レベルキャップ」と今後の展開について
現在ファイナルファンタジーXIでは、ゲームバランス等を考慮してレベル上限を50に設定しています(このレベル上限のことを「レベルキャップ」と呼びます)。
そのため現時点では、キャラクターのメインジョブのレベルが50に達した場合には、それ以上経験値を入手することができず、またレベルがそれ以上アップすることはありません。
ファイナルファンタジーXIの開発チームでは、すでにレベル100前後までの準備を進めていますが、上記のとおり、ゲームバランスとプレイヤーのレベル格差等を考慮しまして、このレベルキャップを引き上げる時期を検討しております。引き上げ時には再びニュース等でご案内差し上げる予定です。
MMOPRG(大規模オンラインロールプレイゲーム)にとって、レベルキャップは常に議論を呼ぶ話題です。ファイナルファンタジーXIでは、レベル50をキャップとすることで、これからゲームを始めるか、あるいはすでにプレイを始めていても、多くの時間を割くことができない方々との格差を抑えることで、全体的なバランスを保つ選択をしています。
レベル50に達したとしても、充分な装備やパーティーを整えなければ倒すことのできないモンスターが多数存在しています。是非ともそれらのモンスター討伐に挑戦したり、数ある生産スキルにも挑戦してみてください。レベルを早急に上げることのみが、MMORPGを楽しむ唯一の道なのではなく、ゆっくりと仲間と時間を過ごすことも大切なプレイだと言えます。
最後に、全ワールドで最も早くレベル50に達したxxxxワールドのxxxxさん他2名の方々の栄誉をここに称えさせていただきます。
Sage Sundi
オンラインサービスマネージャー
本来なら、CLやILによるキャップの開放も、レベル5ずつくらいで期間を開けながら、横への展開を同時に進めつつ、ユーザのCL到達状況などもチェックして実装していくべきだったと思いますが、さすがに「アドゥリンやメナスをなかったこと」にはできないので、今後のリカバリーは非常に困難だと思います。それでも何とか建て直しを計っていくとして考えた提案を以下に書いてみたいと思います。
CL20での一定期間の凍結(凍結自体は予定で構わない)を宣言する
CLの開放を一気に進めてしまった弊害のバランス調整を行うためには、いろいろな部分(魔法/遠隔/ペットとか、ソロ/少人数/多人数とか、片手/両手/格闘とか、防御力/敵対心とか、SPアビ/新SPアビとか、バトル/非バトルとか)の調整をしなくてはいけません。当然ですが、この調整にはかなりの期間を必要とするでしょう。これは、そのための凍結期間でもあるのですが、実際のところ、現状の「切羽詰ったユーザの心境」を緩和する意味も持っていると思います。
例えば「今後2年間はCL20を頂点とした、各ジョブに見合った装備の調整と、装備選択肢としての横への展開、ジョブ間の格差を緩和するための調整などを行っていきます。」と宣言するとします。これにより「今すぐメナス武器取らなきゃ」とか「すぐにボス攻略しないと」といった、生き急ぎを迫られるような切迫感が緩和されて、「徐々に攻略進めていくか」とか「計画的にポイント稼ぐやり方でもいけそうだね」という、心理面での余裕に繋がるんじゃないかと思うのです。とりわけ、毎日はインできないとか、1回のログイン時間が短いとか、時間帯がGTじゃないとか、そういう方でも「あきらめずに済むかも」と思えるようにならないと、プレイヤー減少の歯止めにはならないと思います。
とかく先行しているへヴィなプレイヤーからすれば「やることなくなっちまうよ」という意見もあるかもしれませんが、最初からある程度の期間が見込めるなら、「毎日のようにボス攻略じゃ飽きるし、違うコンテンツもやってみようか」とか「2年もあるなら、ボスの攻略は週1~2でよさそうだし、フレを手伝う余裕もできそう」みたいな感じになったりしないでしょうか。
失敗を失敗と認める
CLやILについて、松井Pやもっちさんが、言葉を尽くして説明しても、結局のところ「『自分達が思う通りに遊んでくれてない』から、プレイヤーの遊び方を変えさせよう」といった感じにしか受け取れなくなってきています。それくらい「既に信用されてない」状態になりつつあると思います。
多くの方が指摘している通り、同時接続数(ひいては課金ユーザ数)の減少は、開発チームでも把握していると思います。拡張ディスク販売での一時収入はあっても、このままいくと、遠くない将来に「アドゥリンを出さない方が良かった」的な収支になりかねない状況でしょう。
アドゥリンを立て直すためのスタートは、開発チーム自らが「殻を破って」失敗を失敗と認める勇気を持つことだと思います。これは、決して「CLやILへの方針転換が失敗なんだから、それを変更しろ」という意味ではありません。方針転換するならするで、もっと違うやり方があったように思うのです。ユーザに不意ダマかますような「事後説明」のオンパレードや、二転三転した「RMECの今後」への対応や、あまりに性急すぎる「CL20の開放」となるメナス実装などは、どう考えても「やり方を失敗した」としか思えません。
結果を見れば明らかですが、「プレイヤーが思う通りに遊んでくれてない」ことの原因は、開発チームが「プレイヤーのことを解っていたつもりで解っていなかった」ということです。ここをきちんと反省して、今後の姿勢を改めるようでなければ、なかなか信頼を取り戻せないのではないかと思います。
私個人の意見としては、CLにもILにも反対ですし、やはりユーザ自身が強化されていくシステム(装備品はあくまでオプション)であって欲しいですが、開発チームの方針がCLやILで進んでいくのなら、それなりの遊び方とか楽しみ方を模索しながらプレイするだけで、たぶん、FF11のサービスが終わるまで「やめよう」とかいうことはないと思います。が、年齢的にも「FF11が最後のオンラインゲーム」になるだろうとは思っているので、少しでも長く楽しく遊びたいと思っています。