ゲームバランスを犠牲にしてまでミゼリの株を上げないでほしいです
ハートオブミゼリ中の状態異常回復魔法(エスナを除く)の範囲化について、
率直な意見としては、白魔道士の状態異常回復能力を単純強化しすぎだと思います。
(1)「戦術・編成」と(2)「装備品のレアリティ」への二つの影響が大きく、
ゲームバランスを損なうことになると考えています。
(1)「戦術・編成」への影響は、主にサポ白を選択する意義の低下です。
旧仕様では、白魔道士が状態異常の範囲回復を行うには
前に出てミゼリエスナを使う方法に限られていたため、
これを行えないシチュエーションでは白以外の後衛がサポ白を選択して、
状態異常の回復担当を決める戦術をとることがありました。
白魔道士がミゼリを用いることで範囲治療ができるようになると、
この戦術が意味を持たなくなり、ポジティブに捉えると編成の自由度が高くなります。
ネガティブに捉えると、これまで苦労していた範囲に状態異常をばらまく強敵で
編成を工夫をしたり、白魔道士以外の後衛がサポ白でもうまく動けるように
工夫する・頑張る余地・必要性を潰しているように見えます。
私はどちらかというとネガティブに捉えていて、戦術を練って
強敵と戦う際の「工夫したり打ち合わせしてうまくやる楽しさ」が損なわれると感じています。
(2)「装備品のレアリティ」への影響は、ミシックウェポン「ヤグルシュ」と、
「クレリクワンドとそのHQアイテム」の有用性を損ねる・損ねたことです。
ヤグルシュについては、今回の調整が入ると
従来は「ミゼリエスナを使わなくても状態異常を範囲で回復できる性能」だったものが、
「ソラス状態でも状態異常を範囲で回復できるがミゼリで十分だし、リキャストに関しては
ミゼリの方が優れている、しかもミゼリ状態では優位なところがなくなる」に変わります。
ミシックウェポンという伝説級の武器の性能の優位性が、相対的にかなり落ちることで、
ヤグルシュを作ったプレイヤーの苦労が見合わないものになり、
現在作っている最中のプレイヤーも手に入れたかった性能が
ミゼリを使うだけで手に入ってしまうとなれば、予定が狂ってしまうでしょう。
また、ヤグルシュの性能の最も尖った点である、先述の「他後衛のサポ白の必要性」を
ガラっと変えてしまうという立ち位置を、今回の調整案は潰すことになります。
アレキサンドライトなどの制作過程で必要なアイテムの物価への影響も少なくないです。
クレリクワンドとそのHQアイテムについては、すでに前回の調整により
存在価値がかなり下がってしまったと考えています。
ミゼリエスナ前提の性能だったものが、利用価値の低いプロパティに変更され、
金の書を使った合成品というレアリティの高い装備の価値の大部分が失われました。
こちらも作成するまでの過程の大変さと、合成素材の価値への影響が大きかったと思います。
状態異常の範囲回復がハートオブミゼリを使うだけで可能になるというメリットの裏で、
戦術・編成を工夫する余地が縮小(≒一部の強敵との戦闘の簡略化)され、
レアリティの高いアイテムとそれを作成する上でのモチベーションや物価への
悪影響(≒入手するのが難しい装備品の相対的弱体化)が出ることになるため、
今回のハートオブミゼリの調整案は悪手だと考えます。
白魔道士の性能向上ではあるものの、「戦術・編成」と「装備品のレアリティ」の
バランスを大きく損なう結果になると思います。
また、「作成に手間のかかる装備を優れた性能に惹かれてがんばる」という
楽しさやゲーム性を脅かしているとも思います。
ハートオブミゼリとエスナについては、やはり一度
元の仕様に戻していただきたいです。
サクリファイスによる状態異常の吸収などの仕様も、それに伴って旧仕様に戻した方が
単純回復ではなく吸収であることによる、トレードオフの部分をコントロールする
攻略の余地(スリップダメージがあるなら事前にストンスキンを張るなど)があって
個人的には白魔道士での攻略や工夫が楽しいのではないかと思っています。
(とかく、前回、今回の調整では白魔道士が上手に動けるようにがんばる・工夫するという
「楽しさ」が奪われてしまっていると感じています。)
回復した状態異常の耐性が白魔道士自身に付与されることと女神の愛撫の関連性については、
「女神の愛撫は、使用して回復した前衛が同じ状態異常にかかりにくくするアビリティ」
という認識だったので、『女神の愛撫の効果を考慮した結果なので』というご説明が
理解できていません。もう少し具体的にご説明いただけるとありがたいです。
現在までの白魔道士の調整と今回の調整案を拝見していると、
“ハートオブミゼリを有効に使う機会を多くする”ことに調整の主眼を置くあまりに、
「ハートオブソラスの性能・有効性の低下」「サポ白を使用した戦術の排除」
「白魔道士固有の性能を持つ装備品の弱体化」というゲームバランスを崩す手法に
偏りすぎていると強く感じます。
繰り返しになりますが、ハートオブミゼリとエスナに関する仕様については
調整以前のものに戻していただきたいです。
白魔道士に調整の余地がないとは言いませんが、今の方向性で良い結果になるとは思えません。
「サポ白でもがんばって羅盤維持しつつMBも決めてやったぞ!」
「ミゼリエスナ戦法たまにしかやらないけど、完封してやる!」
「ヤグ白さんきた!これ絶対勝てるんじゃない!?」
みたいなテンションが上がる楽しさ、なくなってほしくないです:(